
泣き童子 三島屋変調百物語参之続
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金閣寺
三島 由紀夫
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登場人物皆に愛嬌があって心が本当にほっくりした。でも長編が読みたいな。

「三島屋変調百物語事始」の第3弾。「魂取の池」 「くりから御殿」「泣き童子」「小雪舞う日の怪談語り」 「まぐる笛」「節気顔」6編の短編連作。「節気顔」の心を入れ替えたおじさんのせつなさ。「小雪舞う日の怪談語り」の最後のおじぞうさんの話の温かさ。「くりから御殿」が書かれたのは2011・3の後だったと聞いてなるほどと思ったこと。そしてなんといっても一番心に残ったのは表題の「泣き童子」「じじい、おれがこわいか。」ぞわあ~としました。百物語の聞き手のおちかちゃんの成長も楽しみだしこのシリーズは続いてほしい。

怪談シリーズ。
いくつか、深い内容のもあって少し怖かった

三島屋のおちかが不思議な話を聞くと言う設定のシリーズ。表題作ほか、全6話だが、小雪舞う日の怪談語りは、趣向を変えて、おちかが百物語を聞きに行くと言う話で、その中に4話含まれている。くりから御殿は、子供の頃、山津波で両親や友達を亡くした男の妻にも言えぬ思いが起こさせる不思議で、周囲の人々の優しさが泣かせる。表題の泣き童子は、ちょっと怖い話。悪事を見抜く赤子の話だが、人の良心と言う見方もできる。まぐる笛は、荒神を連想させる怪物の話。普通の人にはかなわない相手にむざむざ殺されるよりは立ち向かう技があった方が良いのか。立ち向かう危険と襲われる危険は、どちらが大きいのか。ヒーローものの裏側のような煩悶が興味深い。節気顔は、死人に会う話。亡くなった人がある日ひょっこり現れたらどんなだろう。死に目に会えなかった人が現れたら、やはり嬉しいかもしれないなと思う。