メニュー
流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

流れ星が消えないうちに (新潮文庫)

橋本 紡

この本の所有者

33人が登録
184回参照
2011年7月24日に更新

書籍情報

著者:
橋本 紡
ページ数:
343ページ
参照数:
184回
更新日:
2011/07/24
所有者:
まい まいさん

この本を共有する

📊 読書進捗 (まいさんの記録)

2011/07/24 343ページまで
2011/07/24 332ページまで
2011/07/23 247ページまで
2011/07/23 236ページまで
2011/07/23 215ページまで
2011/07/21 152ページまで
2011/07/20 131ページまで
2011/07/18 87ページまで
2011/06/19 49ページまで

📝 レビュー (まいさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
人間ってさ、誰かに頼らないと生きられないんだよな。だけど、一人で生きてられるようにならなきゃいけないとも思ってる。でないと、結局、ただもたれ合うだけになっちまうだろう。それじゃだめなんだ。ちゃんとひとりで立てる人間同士が、それを分かった上でもたれあうからこそ、意味が生まれるんだ。
不幸なんていくらでもある。けれど、ありふれているからと言って、平気でやりすごせるかといえば、そんなわけはないのだ。じたばたする。泣もする。喚きもする。それでもいつか、やがて、ゆっくりと、わたしたちは現実を受け入れていく。そしてそこを土台として、次の何かを探す。探すという行為自体が、希望になる。
とにかく、終わりがくるそのときまで、わたしたちは生きて行くしかないのだ。
なぜ、ひとは、なくなったひとのことを星になったというのだろう。
星は変わらない。四季おりおり配置を変え、東から西へ流れてはいても、また夜が訪れ、季節がめぐり、星は変わらずそこに光っている。なくなった人も同じ。
今とあの頃が少しずつ離れていくのは、悲しいことなのか、それっも幸せな事なのか。
橋本さんはずっと「歩き出す瞬間」を描きつづけている作家。それは、終わりと始まり、喪失と再生を描くこと。生きること。は、知らなかった事を知る事でもある。いまを、どう受け入れて、自分自身のいまの一歩をどう踏み出していくのか。
歩き出す瞬間とは、生きる事を肯定する瞬間でもある。
空を見上げるのは祈りだ。
傷つき、苦しんできたひとたち、永遠を生きることがかなわないからこそ、愛おしい生を生きるひとたちが捧げる、歩きだすための祈りだ。

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「流れ星が消えないうちに (新潮文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました