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望みは何と訊かれたら (新潮文庫)

望みは何と訊かれたら (新潮文庫)

小池 真理子

この本の所有者

(3.0)
3人が登録
67回参照
2015年3月13日に更新

書籍情報

ページ数:
621ページ
参照数:
67回
登録日:
2015/03/13
更新日:
2015/03/13

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この小説が醸し出す空気や主人公の感情の移ろいを、20代30代の方々が理解するのは難しいかも知れません。ただ、“あの時代”に身を置いた経験を持つ方々限定の小説では決してなく、中年以降の女性の感性を丁寧に拾い集めたような、脆くて大変敏感な小説であるという面からすれば、共感する女性は多いのではないでしょうか。

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