
📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)
評価:
4/5
レビュー:
本格モノを読んだのが久しぶりなせいもあってか、あぁ、くらくらする。
読み終わってどっと疲れを感じました。
酔いました。(もちろんいい意味で)
終盤までは人間心理の謎を追うサイコホラーっぽい雰囲気だったのが、たった一つのほころびから一転本格推理モノに変わってしまう様はすごいなぁと感服しました。
もう一人の自分が自分を殺そうとしている妄想に取り付かれた女、消えるはずの無いものが次々に消失していく妄想に取り付かれた男、一週間前に死んでしまった自分、いつのまにか妻が他人にすりかわっていた医者。
この4つの謎がこんなふうに帰結するとは!
やや強引かなと感じた部分はあったけれど、その強引な偶然も含めて、人ってこんなにも簡単に心の平衡を失ってしまうんだなっていう恐怖も感じました。
また、登場人物たちが皆なにかしらの妄想や強迫観念に執りつかれているように見えて、誰の見ている世界が正しいのか、誰の言葉が真実なのか、わけがわからなくなったりもしました。
ん?これ違うんじゃない??これもまた妄想??なんて裏をかき出したら止まらない。そして自分の立ち位置(誰の視点で物語を読めばいいのか・・・)が分からなくなって、ぽーんと放り投げられて、うわぁ自分もこの物語の登場人物たちと同じ、バランス失ってるやん!って気づいてしまったときの恐怖。
やられました。圧巻です。
読み終わってどっと疲れを感じました。
酔いました。(もちろんいい意味で)
終盤までは人間心理の謎を追うサイコホラーっぽい雰囲気だったのが、たった一つのほころびから一転本格推理モノに変わってしまう様はすごいなぁと感服しました。
もう一人の自分が自分を殺そうとしている妄想に取り付かれた女、消えるはずの無いものが次々に消失していく妄想に取り付かれた男、一週間前に死んでしまった自分、いつのまにか妻が他人にすりかわっていた医者。
この4つの謎がこんなふうに帰結するとは!
やや強引かなと感じた部分はあったけれど、その強引な偶然も含めて、人ってこんなにも簡単に心の平衡を失ってしまうんだなっていう恐怖も感じました。
また、登場人物たちが皆なにかしらの妄想や強迫観念に執りつかれているように見えて、誰の見ている世界が正しいのか、誰の言葉が真実なのか、わけがわからなくなったりもしました。
ん?これ違うんじゃない??これもまた妄想??なんて裏をかき出したら止まらない。そして自分の立ち位置(誰の視点で物語を読めばいいのか・・・)が分からなくなって、ぽーんと放り投げられて、うわぁ自分もこの物語の登場人物たちと同じ、バランス失ってるやん!って気づいてしまったときの恐怖。
やられました。圧巻です。
AIが見つけた似た本 リアルタイムで分析しました
「暗色コメディ (文春文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
七つの黒い夢 (新潮文庫)
乙一
天使のように美しい顔をした私の息子。幼稚園児の彼が無邪気に描く絵には、想像を絶するパワーがあった。そしてある日―。乙一の傑作「この子の絵は未完成」をはじめ、恩田陸、北村薫、岩井志麻子ら、新感覚小説の旗...
19人
4
紅 (集英社スーパーダッシュ文庫)
片山 憲太郎
揉め事処理屋を営む高校生・紅真九郎のもとに、とある少女を守るという依頼が舞い込んできた。少女の名は、九鳳院紫。世界屈指の大財閥の御令嬢。詳しい事情を聞かされぬまま、真九郎は紫との共同生活を開始。彼女の...
6人
5