
職業としての小説家 (Switch library)
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2015年9月12日に更新
📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
レビュー:
村上春樹の現時点での小説家論の集大成。どこかで読んだような記述が多々あるも、デビュー来、一貫してぶれていないことの証。村上春樹のエッセイ・言説が魅力的なのは、自らの経験で得たことしか語らず、率直に、言葉を「公正」に使うからだ。自ずと語られることは、煌めきはないが、滋味深くずどんと肝の据わったものになる。そして、小説・物語の可能性を心底信じているところが、読者として信頼できる。
一番、感銘(?)を受けたところ。「誰のために書くのか」という章で「『新しい本を読んでがっかりした。この本は好きではありません。しかし、次の本は絶対買います。頑張ってください』という趣旨の手紙を読者から貰うことがあります。こういう読者が僕は好きです。とてもありがたいと思います。そこには間違いなく『信頼の感覚』があるからです。そういう人のために僕は「次の本」をしっかり書かなくちゃなと思います」というところ。そうだ。自分も、村上春樹の新刊をけなしつつも、村上春樹の次作を期待し、誰よりも作家として信頼しているもの。
今のところ、村上春樹と羽生さんが同時代に生きていてよかった、その言説を追いかけたい(?)と思う対象である。
一番、感銘(?)を受けたところ。「誰のために書くのか」という章で「『新しい本を読んでがっかりした。この本は好きではありません。しかし、次の本は絶対買います。頑張ってください』という趣旨の手紙を読者から貰うことがあります。こういう読者が僕は好きです。とてもありがたいと思います。そこには間違いなく『信頼の感覚』があるからです。そういう人のために僕は「次の本」をしっかり書かなくちゃなと思います」というところ。そうだ。自分も、村上春樹の新刊をけなしつつも、村上春樹の次作を期待し、誰よりも作家として信頼しているもの。
今のところ、村上春樹と羽生さんが同時代に生きていてよかった、その言説を追いかけたい(?)と思う対象である。
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