
職業としての小説家 (Switch library)
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AIが見つけた似た本
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青年のための読書クラブ
桜庭 一樹
東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者(アウトロー)だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の“クラブ誌”があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が...
私の男
桜庭 一樹
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―...
クラインの壺 (講談社文庫)
岡嶋 二人
200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーと...
新訂 徒然草 (岩波文庫)
西尾 実
『徒然草』の面白さはモンテーニュの『エセー』に似ている。そしてその味わいは簡潔で的確だ。一見無造作に書かれているが、いずれも人生の達人による達意の文章と呼ぶに足る。時の流れに耐えて連綿と読みつがれてき...
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万...

村上春樹の現時点での小説家論の集大成。どこかで読んだような記述が多々あるも、デビュー来、一貫してぶれていないことの証。村上春樹のエッセイ・言説が魅力的なのは、自らの経験で得たことしか語らず、率直に、言葉を「公正」に使うからだ。自ずと語られることは、煌めきはないが、滋味深くずどんと肝の据わったものになる。そして、小説・物語の可能性を心底信じているところが、読者として信頼できる。
一番、感銘(?)を受けたところ。「誰のために書くのか」という章で「『新しい本を読んでがっかりした。この本は好きではありません。しかし、次の本は絶対買います。頑張ってください』という趣旨の手紙を読者から貰うことがあります。こういう読者が僕は好きです。とてもありがたいと思います。そこには間違いなく『信頼の感覚』があるからです。そういう人のために僕は「次の本」をしっかり書かなくちゃなと思います」というところ。そうだ。自分も、村上春樹の新刊をけなしつつも、村上春樹の次作を期待し、誰よりも作家として信頼しているもの。
今のところ、村上春樹と羽生さんが同時代に生きていてよかった、その言説を追いかけたい(?)と思う対象である。