📝 レビュー (机龍之介さんのレビュー)
初めの発想は失笑モノ。シリアスな喜劇だが、この喜劇が現実的な形として成熟していくと、イラクで行われた米軍の悲劇的な尋問を生み出したりしていく。登場人物のほとんどが、どこか狂気を抱えているような人物ばかり。冗談のような本当の話は恐ろしい。
遠隔視が集団自殺を引き起こした「天国の門」事件を引き起こしたり、ただ笑って済ませられる話でもなくなってきたりする。CIAの暗殺は物語ではよくある話だが、現実ではっきりと表沙汰になったことはほとんどない。しかし、米国民はCIA当たり前の話と感心を払わなかったりと、恐ろしい事例がかなり出てくるのも事実。
映画にもなったらしいこの本は、読み手の感性によってものすごい評価が変化していく、ユニークなノンフィクション作品。この作者の真摯な姿勢には好意がもてた。
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