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実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫)

実録・アメリカ超能力部隊 (文春文庫)

ジョン ロンスン

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レビュー

机龍之介
机龍之介
2010年11月読了
「とんでもないことを考える人間はかならずしも外部で見つかるとはかぎらないことを忘れないでもらいたい。とんでもないことを考える人間はときとして内部の奥深くにもぐりこんでいるものだ」

 初めの発想は失笑モノ。シリアスな喜劇だが、この喜劇が現実的な形として成熟していくと、イラクで行われた米軍の悲劇的な尋問を生み出したりしていく。登場人物のほとんどが、どこか狂気を抱えているような人物ばかり。冗談のような本当の話は恐ろしい。
 遠隔視が集団自殺を引き起こした「天国の門」事件を引き起こしたり、ただ笑って済ませられる話でもなくなってきたりする。CIAの暗殺は物語ではよくある話だが、現実ではっきりと表沙汰になったことはほとんどない。しかし、米国民はCIA当たり前の話と感心を払わなかったりと、恐ろしい事例がかなり出てくるのも事実。
 映画にもなったらしいこの本は、読み手の感性によってものすごい評価が変化していく、ユニークなノンフィクション作品。この作者の真摯な姿勢には好意がもてた。
my-do!
my-do!
2012年5月読了
戦争とは、まさに人間を狂気にさせるのだと感じさせられた。その狂気さえも国がつくり、隠ぺいし、抹殺する。
戦争は、憎しみしか、うまない。

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