土の中の子供 (新潮文庫)
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書籍情報
- ページ数:
-
160ページ
- 参照数:
- 51回
- 登録日:
- 2013/02/21
- 更新日:
- 2013/02/21
- 所有者:
-
akkiepmpmさん
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内容紹介
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読書履歴
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過去の凄惨な虐待の経験から時より自分でも理解出来ない衝動に襲われる私。
自分入ってるの死にたいのだろうか?という問いに私は再三否と答える。
私も、私が死にたくて何度も自分を危険に晒している様には思わなかった。
土の中から生まれた私は生前のトラウマに引き摺られ、生と死の境界が曖昧になっている様に見えた。
生と死は近い。だから私は自身を死に近付けながら、生命の深淵を覗き込み、自分でも分からない何かになろうとしていたのではないだろうか。
ラストは過去から逃げた様にも見えるが、私が「土の中から生まれた自分」としての人生を歩み始めたとも取れる。
傷は癒える事はなく、この先も私には生き難い人生な事には変わりない。それでも決して暗闇だけではないと思わせるラストでよかった。
「蜘蛛の糸」は同テーマであれ「土の中の子供」とは対照的に逃げ続けた男。
全てから逃げたから、真実も曖昧。
「土の中の子供」の私がもしも何処かの場面で逃げていたならば、結末は「死」だったのだろう。