
怒りの葡萄 (上巻) (新潮文庫)
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2010年5月9日に更新
📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)
評価:
4/5
レビュー:
はじめはとっつきにくいなーと感じていたのが嘘みたい。
知らず知らずに引き込まれて下巻などは一気に読んでしまいました。
30年代のアメリカの様子を描いた作品なのですが、その描写がまたうまいなーと。
トラクターが耕す光景を「鋳物板の上に勃起した十二の湾曲した鉄の陰茎、歯車装置によって引き起こされる興奮の射精、規則正しく強姦し、情熱もなく強姦を続けていく。」と描写するセンス。スゴいです。そんな情景描写があいだに挟まれていることで、全体のテンポと言うかリズムを形成している感じがしました。
主人公が誰?と言う議論もあるみたいですが、個人的には母親かなーと。
「できる」かどうかなんて言ったら、あたしたちにゃ、何もできやしないよ。カリフォルニアに行くことだって、何をすることだって、できやしないよ。だけど、「しよう」ということだったら、なあに、あたしたちは、しようと思ったことは、するだけだよ。(以下略)
なんて言い切ってしまうあたり、惚れます。
とにかく原書も読みたくなる作品でした。
知らず知らずに引き込まれて下巻などは一気に読んでしまいました。
30年代のアメリカの様子を描いた作品なのですが、その描写がまたうまいなーと。
トラクターが耕す光景を「鋳物板の上に勃起した十二の湾曲した鉄の陰茎、歯車装置によって引き起こされる興奮の射精、規則正しく強姦し、情熱もなく強姦を続けていく。」と描写するセンス。スゴいです。そんな情景描写があいだに挟まれていることで、全体のテンポと言うかリズムを形成している感じがしました。
主人公が誰?と言う議論もあるみたいですが、個人的には母親かなーと。
「できる」かどうかなんて言ったら、あたしたちにゃ、何もできやしないよ。カリフォルニアに行くことだって、何をすることだって、できやしないよ。だけど、「しよう」ということだったら、なあに、あたしたちは、しようと思ったことは、するだけだよ。(以下略)
なんて言い切ってしまうあたり、惚れます。
とにかく原書も読みたくなる作品でした。
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