恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)
この本の所有者
書籍情報
- ページ数:
-
368ページ
- 参照数:
- 199回
- 登録日:
- 2011/06/14
- 更新日:
- 2011/11/12
- 所有者:
-
H. Tarkunさん
この本を共有する
📝 レビュー (H. Tarkunさんのレビュー)
奢侈が資本主義を可能にする唯一の条件ではないだろうが、奢侈がなければ資本主義がこれ程には発達しなかったであろう事は容易に想像がつく。
貴族社会の奢侈は、現代の民主社会からは想像もつかない桁違いの無駄遣いだったと思われるが、現代でも高級品需要と好況、バブルとの相関はあるであろうから、この本の主張の本質は失われていないと思う。
善悪の価値判断はおいておけば、奢侈需要なる壮大な無駄やそれを可能にする富の蓄積、偏在が資本主義経済を産み落としたという点を考えれば、現在のように、無駄遣いへの嫌悪、格差拡大への反発といった現象が大きくなることと、経済停滞や閉塞感、将来への不安感とは、表裏一体であると思える。
誤解を恐れずに言えば、我々の仕事や食い扶持のほとんどは、生活必需品ではない「無駄」に依存している。すべての無駄を否定すれば、それは自分の仕事の否定へ帰ってくるのではないだろうか。
読書履歴
AIが見つけた似た本
「恋愛と贅沢と資本主義 (講談社学術文庫)」の書誌情報と、 この本を読んだ人の本棚から、 近そうな本を10冊見つけました
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫)
マックス ヴェーバー
営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考。マックス・ヴェーバー(1864‐1920)が生涯を賭けた広大な比較宗教...
中世における「性の商品化」、貴族社会の奢侈消費需要が、資本主義経済を産み出す原動力になったという主張の本。
奢侈が資本主義を可能にする唯一の条件ではないだろうが、奢侈がなければ資本主義がこれ程には発達しなかったであろう事は容易に想像がつく。
貴族社会の奢侈は、現代の民主社会からは想像もつかない桁違いの無駄遣いだったと思われるが、現代でも高級品需要と好況、バブルとの相関はあるであろうから、この本の主張の本質は失われていないと思う。
善悪の価値判断はおいておけば、奢侈需要なる壮大な無駄やそれを可能にする富の蓄積、偏在が資本主義経済を産み落としたという点を考えれば、現在のように、無駄遣いへの嫌悪、格差拡大への反発といった現象が大きくなることと、経済停滞や閉塞感、将来への不安感とは、表裏一体であると思える。
誤解を恐れずに言えば、我々の仕事や食い扶持のほとんどは、生活必需品ではない「無駄」に依存している。すべての無駄を否定すれば、それは自分の仕事の否定へ帰ってくるのではないだろうか。