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資本論を読む〈上〉 (ちくま学芸文庫)

資本論を読む〈上〉 (ちくま学芸文庫)

ルイ アルチュセール

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レビュー

H. Tarkun
H. Tarkun 2011年1月読了
問い:「いかなるメカニズムによって認識の対象の生産は、思考の外で現実的世界のなかに実在する現実的対象の認識的獲得を生産するのか。」

マルクスは、労働の剰余価値を利潤として蓄積し、自己増殖する資本の恐ろしさを説明しようとしたのであろう。しかし、彼は豊かな中間層による大衆消費社会の到来は予言できなかった。そして、それは蓄積した資本によって可能になったのだと思う。大衆消費社会が開花し始めた歴史を知りたくなった。

ピエール・マシュレーの稿は、比較的理解しやすかった。

商品は物としての価値=使用価値を内在する。が、交換価値は交換のプロセスにおいてのみ現出し、交換システムの中に商品を従属させる。

三角形の質や特性を捨象して計算されるのが面積であるのと同様に、商品の本質=使用価値を捨象して得られるのが交換価値である。

現代では、物が介在しないサービスが経済に占める割合が高まっている。これは、価値が物自体の中には存在しない何かであると結論付けたマルクスの理論の正しさを示しているのかもしれない。

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