📝 レビュー (yuchanさんのレビュー)
読書履歴
AIが見つけた似た本
「魂手形」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
私の男
桜庭 一樹
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―...
きよしこ (新潮文庫)
重松 清
少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。どこにでもいる少年。転校生。言いたいことがいつも言えずに、悔しかった。思ったことを何でも話せる友だちが欲しかった。そんな友だちは夢の中の世界にしかいないことを...
七つの黒い夢 (新潮文庫)
乙一
天使のように美しい顔をした私の息子。幼稚園児の彼が無邪気に描く絵には、想像を絶するパワーがあった。そしてある日―。乙一の傑作「この子の絵は未完成」をはじめ、恩田陸、北村薫、岩井志麻子ら、新感覚小説の旗...
三島屋変調百物語シリーズ第7弾。「火焔太鼓」にはおおぼらけ沼の生き物の爪を芯にして作られているという秘密にびっくりしたのだが、それ以上に生き物そのものにも脈々と受け継がれているものがあった。切なかった。「一途の念」は短かく悲しかった。「魂手形」は彷徨っている魂に道標を示すことを生業にしている魂の里からきた水夫の手伝いをした話。怖かったが水面さんが可哀想でなんとかしなきゃと思う気持ちは同じになった。この百物語百まで続くのだろうか。怖いと思いながらまた読むのだと思う。
宮部みゆきの三島屋変調百物語の7冊目。こんな便利な太鼓があるなら欲しいな思いながら読んでいると、最後には、やはり遠慮しておこうと思う「火焰太鼓」、団子屋のおみよが語る、肺病で働けなくなった夫のために一家を支える母の「一途の念」、迷える亡魂を成仏させようとする「魂手形」の三話。2話目では、すっかり騙されてしまった。