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インド神話―マハーバーラタの神々 (ちくま学芸文庫)

インド神話―マハーバーラタの神々 (ちくま学芸文庫)

この本の所有者

(4.0)
2人が登録
3,509回参照
2015年5月4日に更新

書籍情報

ページ数:
350ページ
参照数:
3,509回
登録日:
2015/04/24
更新日:
2015/05/04
所有者:
taka_aki taka_akiさん

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内容紹介

悠久の時間と広大な自然に育まれたインド神話の世界を原典から平易に再現した紹介書。ヴェーダ聖典中の神々と神話から始まり、大叙事詩『マハーバーラタ』を中心として重要な神話を選び出し、他の伝承と比較することにより、有名なインド神話を可能な限り網羅した。不死の霊水アムリタ(甘露)を手に入れるため、神々と悪魔たちとが協力し、マンダラ山を棒にして大海を攪拌する「乳海攪拌」の神話、雨を降らせるため天女が仙人を誘惑する「一角仙人伝説」、猪・人獅子・朱儒・ラーマ・クリシュナなどに化身して、悪魔と闘うものたちを助ける「ヴィシュヌの十化身」、最も崇拝を集めるクリシュナの偉業に関する伝説などを含む。
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📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
インド神話について書かれた本を読んだのは初めてだったりする。

思った以上に興味深い。厨二病っぽいところもあるし突っ込みどころもあるけど神話にそれは野暮という話もあり。

例えば、

---------------------------------------------------
山々はプラジャーパティ(創造主)から最初に生まれた息子であってが、翼を持ち、自由に飛び回っていた。そのため大地は安定を欠いた。そこでインドラ神は山々の翼を断ち切って、大地を安定させた。翼は雲となった。それゆえ、雲はいつも山のまわりを漂う。
---------------------------------------------------

なんだそれ、と思う一方で詩的と感じてしまったりもします。

他にも、不死の飲料である甘露(アムリタ)を作ろうとして、

---------------------------------------------------
「神々とアスラ(阿修羅)の群との両者で大海を攪拌すれば、甘露が出現することであろう。神々よ、大海を攪拌せよ。そうすれば、一切の薬草、一切の宝石を得た後、甘露を得るであろう。」
---------------------------------------------------

で、攪拌棒としてマンダラ山を大蛇アナンダに引き抜かせて、山を海まで運んだら、亀の王アクーパーラの上に乗せ、大蛇ヴァースキ竜王をそれに巻きつけ、神々と魔類の群で両はじをひっぱって山を回して、海を攪拌したと。スケールがでかすぎる。

いくつかの話は変化しつつも日本にまで伝わっているものがあったりしてそれもまた面白いです。天女伝説とか。

あと、ネーミングがパンチが効いているなーと。結構、アニメ、ゲームでも使われているものもありますね。

・アムリタ(甘露)
・トゥヴァシュトリ(工巧神)
・アプサラス(天女)
・ブラフマー(梵天)
・ヴリトラ(悪竜)
・アウルヴァ(腿から生まれた者)
・ラークシャサ(水を守る者、羅刹)
・ヤクシャ(水を崇拝する者、夜叉)
・スカンダ(韋駄天)
・ガネーシャ(聖天、群(ガナ)の主)

別の本で、仏教発祥の地インドではかつて仏教が普及していたがあまりに難解になりすぎて人々がついていけなくなっていた。一方で生き生きとした内容のインド神話、ヒンズー教が受け入れられるようになった、という記述がありました。確かにどことなく人間臭さを感じるインド神話、親しみやすかったのだろうなと思った次第です。

読書履歴

2015/05/04 350ページ
2015/05/03 214ページ
2015/04/30 188ページ
2015/04/26 110ページ
2015/04/26 44ページ
2015/04/24 17ページ

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taka_aki Lv.305

インド神話について書かれた本を読んだのは初めてだったりする。

思った以上に興味深い。厨二病っぽいところもあるし突っ込みどころもあるけど神話にそれは野暮という話もあり。

例えば、

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山々はプラジャーパティ(創造主)から最初に生まれた息子であってが、翼を持ち、自由に飛び回っていた。そのため大地は安定を欠いた。そこでインドラ神は山々の翼を断ち切って、大地を安定させた。翼は雲となった。それゆえ、雲はいつも山のまわりを漂う。
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なんだそれ、と思う一方で詩的と感じてしまったりもします。

他にも、不死の飲料である甘露(アムリタ)を作ろうとして、

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「神々とアスラ(阿修羅)の群との両者で大海を攪拌すれば、甘露が出現することであろう。神々よ、大海を攪拌せよ。そうすれば、一切の薬草、一切の宝石を得た後、甘露を得るであろう。」
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で、攪拌棒としてマンダラ山を大蛇アナンダに引き抜かせて、山を海まで運んだら、亀の王アクーパーラの上に乗せ、大蛇ヴァースキ竜王をそれに巻きつけ、神々と魔類の群で両はじをひっぱって山を回して、海を攪拌したと。スケールがでかすぎる。

いくつかの話は変化しつつも日本にまで伝わっているものがあったりしてそれもまた面白いです。天女伝説とか。

あと、ネーミングがパンチが効いているなーと。結構、アニメ、ゲームでも使われているものもありますね。

・アムリタ(甘露)
・トゥヴァシュトリ(工巧神)
・アプサラス(天女)
・ブラフマー(梵天)
・ヴリトラ(悪竜)
・アウルヴァ(腿から生まれた者)
・ラークシャサ(水を守る者、羅刹)
・ヤクシャ(水を崇拝する者、夜叉)
・スカンダ(韋駄天)
・ガネーシャ(聖天、群(ガナ)の主)

別の本で、仏教発祥の地インドではかつて仏教が普及していたがあまりに難解になりすぎて人々がついていけなくなっていた。一方で生き生きとした内容のインド神話、ヒンズー教が受け入れられるようになった、という記述がありました。確かにどことなく人間臭さを感じるインド神話、親しみやすかったのだろうなと思った次第です。

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