インド神話―マハーバーラタの神々 (ちくま学芸文庫)
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インド神話について書かれた本を読んだのは初めてだったりする。
思った以上に興味深い。厨二病っぽいところもあるし突っ込みどころもあるけど神話にそれは野暮という話もあり。
例えば、
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山々はプラジャーパティ(創造主)から最初に生まれた息子であってが、翼を持ち、自由に飛び回っていた。そのため大地は安定を欠いた。そこでインドラ神は山々の翼を断ち切って、大地を安定させた。翼は雲となった。それゆえ、雲はいつも山のまわりを漂う。
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なんだそれ、と思う一方で詩的と感じてしまったりもします。
他にも、不死の飲料である甘露(アムリタ)を作ろうとして、
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「神々とアスラ(阿修羅)の群との両者で大海を攪拌すれば、甘露が出現することであろう。神々よ、大海を攪拌せよ。そうすれば、一切の薬草、一切の宝石を得た後、甘露を得るであろう。」
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で、攪拌棒としてマンダラ山を大蛇アナンダに引き抜かせて、山を海まで運んだら、亀の王アクーパーラの上に乗せ、大蛇ヴァースキ竜王をそれに巻きつけ、神々と魔類の群で両はじをひっぱって山を回して、海を攪拌したと。スケールがでかすぎる。
いくつかの話は変化しつつも日本にまで伝わっているものがあったりしてそれもまた面白いです。天女伝説とか。
あと、ネーミングがパンチが効いているなーと。結構、アニメ、ゲームでも使われているものもありますね。
・アムリタ(甘露)
・トゥヴァシュトリ(工巧神)
・アプサラス(天女)
・ブラフマー(梵天)
・ヴリトラ(悪竜)
・アウルヴァ(腿から生まれた者)
・ラークシャサ(水を守る者、羅刹)
・ヤクシャ(水を崇拝する者、夜叉)
・スカンダ(韋駄天)
・ガネーシャ(聖天、群(ガナ)の主)
別の本で、仏教発祥の地インドではかつて仏教が普及していたがあまりに難解になりすぎて人々がついていけなくなっていた。一方で生き生きとした内容のインド神話、ヒンズー教が受け入れられるようになった、という記述がありました。確かにどことなく人間臭さを感じるインド神話、親しみやすかったのだろうなと思った次第です。