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不祥事 (講談社文庫)

不祥事 (講談社文庫)

池井戸 潤

この本の所有者

12人が登録
183回参照
2011年4月21日に更新

書籍情報

ページ数:
392ページ
参照数:
183回
登録日:
2011/04/15
更新日:
2011/04/21
所有者:
mak246 mak246さん

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📝 レビュー (mak246さんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
銀行を舞台に美人のヒロインが上司や役員にも怯まずに物言いを付けて、様々な問題や事件を解決していくエンターテイメント作品。ただ、エンターテイメント重視の単なるヒロイン活劇に留まらず、物語の背景には銀行内に於ける派閥間紛争や出世競争、そして顧客や取引先との人間模様がしっかりと描かれていて、銀行の内部事情と共に説得力のある内容となっている。

自分とは縁遠い銀行内のバックステージが題材となっていたが、小難しい金融用語等の煩わしさもなく、しかしながら組織内に蔓延する古くからの銀行体質などが分かりやすく描写されていて興味深く読み進められた。ま、あくまでエンターテイメント小説なのだから事件や悪役側には誇張表現が多大に含まれているだろうが、銀行内の人間関係を垣間見れた気がする。。。
元行員の著者だからこその作品でもあるだろうが、銀行というリアルな世界で発生する日々の問題を花咲舞というキャラクターを用いてテンポの良いストーリーに仕上げ、最後には爽快さすら感じさせながらリアリティを損なわないバランスは秀逸!
…ある意味、時代劇に於ける悪人退治のフォーマット的な構成と企業小説とが見事に融合した作品かと。

とまぁ、一介のビジネスマンにとってはスカッとするストーリーなのに文庫本の表紙は何故こんなにダークなイメージなんだろ。。。
タイトルは『不祥事』のままでいいと思うのだが、このタイトルにしてこの表紙じゃ本作の正しいイメージを伝えきってない気がする…

読書履歴

2011/04/21 392ページ
2011/04/20 285ページ
2011/04/15 191ページ
2011/04/15 100ページ

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