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📝 レビュー (とくこさんのレビュー)
評価:
3/5
レビュー:
ひとつひとつの話は独立しているけれど、話の繋ぎや、端々で繋がっていく連作短編集。
この繋ぎ方や、関わり方がとても自然で話を邪魔しない。特に隠れ鬼から虫送りの流れるような繋ぎがすき。
もうひとつ、連作短編集として象徴するのがすべての話を横切っていく白い蝶。
群像劇とは違う、物語の中でバトンを繋げていくような話は他の話で出てきた人物を全く違う視点から魅せてくれて、物語の人々はそれぞれに考えて、それぞれの視点の中で生きているのだと、人間の多面性を見せてくれた。
6つの短編はどこか「どうしようもなさ」を様々な形で孕んでいて、とても苦しい展開の中でもずどん、と落とされるのではなく白い蝶と一緒にふわふわと攫われていく。
それがどうしようもない、という気持ちを大きくする時もあれば、優しさに感じる事もある。
特にどうしようもなさに陥った話は最後の「遠き光」で一応の解決を見る。
隠れ鬼の親子は今の環境もあってか、印象深く残った。
最後の締めは少し言葉多く、邪魔な気もした。
それまでが感傷に浸るような引きだったから、最後ももう少し言葉の余韻に浸りたかった。
この繋ぎ方や、関わり方がとても自然で話を邪魔しない。特に隠れ鬼から虫送りの流れるような繋ぎがすき。
もうひとつ、連作短編集として象徴するのがすべての話を横切っていく白い蝶。
群像劇とは違う、物語の中でバトンを繋げていくような話は他の話で出てきた人物を全く違う視点から魅せてくれて、物語の人々はそれぞれに考えて、それぞれの視点の中で生きているのだと、人間の多面性を見せてくれた。
6つの短編はどこか「どうしようもなさ」を様々な形で孕んでいて、とても苦しい展開の中でもずどん、と落とされるのではなく白い蝶と一緒にふわふわと攫われていく。
それがどうしようもない、という気持ちを大きくする時もあれば、優しさに感じる事もある。
特にどうしようもなさに陥った話は最後の「遠き光」で一応の解決を見る。
隠れ鬼の親子は今の環境もあってか、印象深く残った。
最後の締めは少し言葉多く、邪魔な気もした。
それまでが感傷に浸るような引きだったから、最後ももう少し言葉の余韻に浸りたかった。
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6人
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