羽生善治と現代 - だれにも見えない未来をつくる (中公文庫)
この本の所有者
📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
「若者に立ちはだかる第一人者」
羽生が、勝ったにもかかわらず、「面白い将棋だったから、もっともっと指したかったのに。簡単に投げるな。もっと行けたはずだ」と敗者山﨑に対し見せる怒り。その後の羽生の楽しそうな感想戦への打ち込み。山﨑の「勝ったくせに・・。こちらはボロボロなのに」との見事なぼやきぶり。これを書いている著者も楽しそうで、何とも、幸せになる1章である。
「研究競争のリアリティ」
若手の研究成果をベテランが利用(搾取)していく現実の功罪が、実名をあげて、リアルに書かれていて、何とも興味深い。
その他、梅田や羽生によって描写される、佐藤・渡辺・深浦などの棋士も魅力的。しかし、羽生って凄い、と感嘆する一冊である。
読書履歴
AIが見つけた似た本
「羽生善治と現代 - だれにも見えない未来をつくる (中公文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
失敗学のすすめ (講談社文庫)
畑村 洋太郎
恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される―。「失...
「できる人」はどこがちがうのか (ちくま新書)
斎藤 孝
今日のように社会構造が根底から揺らいでいる時代には、各自が固有の判断のもとに動くほかない。そのためには、オリジナルなスタイルをもつことが大切である。「できる人」はどのように“技”を磨き、上達の秘訣を掴...
生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)
福岡 伸一
生きているとはどういうことか―謎を解くカギはジグソーパズルにある!?分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色をガラリと変える。
川の深さは (講談社文庫)
福井 晴敏
「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた...
観る将棋の名著「シリコンバレーから将棋を観る」「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか」の文庫化。2冊のハードカバーが一冊の文庫になったうえ、梅田と羽生の最新の対談も収録。超お得であるうえ、内容も素晴らしい。改めて通読して、やはり秀逸と思ったのは、以下の章。
「若者に立ちはだかる第一人者」
羽生が、勝ったにもかかわらず、「面白い将棋だったから、もっともっと指したかったのに。簡単に投げるな。もっと行けたはずだ」と敗者山﨑に対し見せる怒り。その後の羽生の楽しそうな感想戦への打ち込み。山﨑の「勝ったくせに・・。こちらはボロボロなのに」との見事なぼやきぶり。これを書いている著者も楽しそうで、何とも、幸せになる1章である。
「研究競争のリアリティ」
若手の研究成果をベテランが利用(搾取)していく現実の功罪が、実名をあげて、リアルに書かれていて、何とも興味深い。
その他、梅田や羽生によって描写される、佐藤・渡辺・深浦などの棋士も魅力的。しかし、羽生って凄い、と感嘆する一冊である。