メニュー
蒼い時 (集英社文庫 126-A)

蒼い時 (集英社文庫 126-A)

この本の所有者

(4.0)
3人が登録
452回参照
2008年8月1日に更新

書籍情報

ページ数:
216ページ
参照数:
452回
登録日:
2008/07/31
更新日:
2008/08/01

この本を共有する

📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
山口百恵さんのファンだった母親の、「百恵ちゃんはすごかった!あんなスターはもう現れない」という主張(なにかにつけて主張する)がずっと頭の片隅にありまして。
この本が復刊されてたのを知って、どんなもんかいな?と軽い興味を持って読んんだのですが・・・。当たる光が強い分だけ、影も濃い。
「週刊誌のスクープがきっかけで自分の出生の真実を知った」という壮絶なエピソードから始まって、父親との泥沼の戦い(毒親!)、マスコミへの不信感、裁判、事務所社長との確執、同年代のアイドルへの友情&メラメラなライバル意識、初体験・・・などなど、なんとも衝撃的な本でした。これも読み進めるのに労力がいった。
21歳のアイドルが書いた本だとは思えない、なんつーか決死の一冊。覚悟の一冊。魂の一冊。そんな印象を受けました。
全編を通して感じたのは、静かな怒りと矜持と反骨心、かな。
彼女が大人びて見えたのは、誰よりも早く大人にならざるを得ない環境に生きていたからなのかも。クールなあの瞳は、自分を守るためのものだったのかも。
  
『越境者 松田優作』を読んだときにも感じたことなのだけれど、たとえどんな天才でも「自分」という壁にはどこかでぶち当たってしまうのかなぁ。
松田優作は、自分がこうありたいと思う人物像にとことんこだわった人だけれど、山口百恵は「自分らしくあること」に一番こだわった人なのだと思いました。こだわりすぎて力みすぎて、「自分」に縛られてしまう。人間ってむずかしいな。
 
そんな衝撃と複雑さが残った本でしたが、友和さんへの恋心(好きすぎて踏み出せない!)とか、髪型がうまくいかなくてしょぼーんなんていう女の子らしいくだりにはほっとしました。共感できたし、すごくカワイイ女性だなって思いました。
小さいけれど大切な部分を失くさなかったからこそ、たくさんの人の心を掴む事ができたのかな。

読書履歴

2008/07/31 216ページ
2008/07/31 80ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「蒼い時 (集英社文庫 126-A)」の書誌情報と、 この本を読んだ人の本棚から、 近そうな本を10冊見つけました

64.3%
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

辻村 深月

雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。でも...

59人 4
62.6%
三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

三月は深き紅の淵を (講談社文庫)

恩田 陸

鮫島巧一は趣味が読書という理由で、会社の会長の別宅に二泊三日の招待を受けた。彼を待ち受けていた好事家たちから聞かされたのは、その屋敷内にあるはずだが、十年以上探しても見つからない稀覯本『三月は深き紅の...

63人 3.5
61.4%
ブルーもしくはブルー (角川文庫)

ブルーもしくはブルー (角川文庫)

山本 文緒

派手で男性経験豊富な蒼子A、地味な蒼子B。互いにそっくりな二人はある日、入れ替わることを決意した。誰もが夢見る〈もうひとつの人生〉の苦悩と歓びを描いた切なくいとしいファンタジー。

24人 4.3
60.6%
六番目の小夜子 (新潮文庫)

六番目の小夜子 (新潮文庫)

恩田 陸

津村沙世子―とある地方の高校にやってきた、美しく謎めいた転校生。高校には十数年間にわたり、奇妙なゲームが受け継がれていた。三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が、見えざる手によって選ばれるのだ。そして今年...

80人 3
60.5%
ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

ダイイング・アイ (光文社文庫 ひ 6-11)

東野 圭吾

雨村慎介は何者かに襲われ、頭に重傷を負う。犯人の人形職人は、慎介が交通事故で死なせた女性の夫だった。怪我の影響で記憶を失った慎介が事故について調べ始めると、周囲の人間たちは不穏な動きを見せ始める。誰が...

104人 3
59.9%
青の炎 (角川文庫)

青の炎 (角川文庫)

貴志 祐介

映画化決定!こんなにもせつない殺人者がかつていただろうか。

82人 3.9
59.7%
陽だまりの彼女 (新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

越谷 オサム

幼馴染みと十年ぶりに再会した俺。かつて「学年有数のバカ」と呼ばれ冴えないイジメられっ子だった彼女は、モテ系の出来る女へと驚異の大変身を遂げていた。でも彼女、俺には計り知れない過去を抱えているようで―そ...

105人 3.2
ぼんぼん
ぼんぼん Lv.66

山口百恵さんのファンだった母親の、「百恵ちゃんはすごかった!あんなスターはもう現れない」という主張(なにかにつけて主張する)がずっと頭の片隅にありまして。
この本が復刊されてたのを知って、どんなもんかいな?と軽い興味を持って読んんだのですが・・・。当たる光が強い分だけ、影も濃い。
「週刊誌のスクープがきっかけで自分の出生の真実を知った」という壮絶なエピソードから始まって、父親との泥沼の戦い(毒親!)、マスコミへの不信感、裁判、事務所社長との確執、同年代のアイドルへの友情&メラメラなライバル意識、初体験・・・などなど、なんとも衝撃的な本でした。これも読み進めるのに労力がいった。
21歳のアイドルが書いた本だとは思えない、なんつーか決死の一冊。覚悟の一冊。魂の一冊。そんな印象を受けました。
全編を通して感じたのは、静かな怒りと矜持と反骨心、かな。
彼女が大人びて見えたのは、誰よりも早く大人にならざるを得ない環境に生きていたからなのかも。クールなあの瞳は、自分を守るためのものだったのかも。
  
『越境者 松田優作』を読んだときにも感じたことなのだけれど、たとえどんな天才でも「自分」という壁にはどこかでぶち当たってしまうのかなぁ。
松田優作は、自分がこうありたいと思う人物像にとことんこだわった人だけれど、山口百恵は「自分らしくあること」に一番こだわった人なのだと思いました。こだわりすぎて力みすぎて、「自分」に縛られてしまう。人間ってむずかしいな。
 
そんな衝撃と複雑さが残った本でしたが、友和さんへの恋心(好きすぎて踏み出せない!)とか、髪型がうまくいかなくてしょぼーんなんていう女の子らしいくだりにはほっとしました。共感できたし、すごくカワイイ女性だなって思いました。
小さいけれど大切な部分を失くさなかったからこそ、たくさんの人の心を掴む事ができたのかな。

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します