
小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
この本の所有者
内容紹介

読書履歴
AIが見つけた似た本
「小夜しぐれ (みをつくし料理帖)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?
林 總
会計はビジネスにおける「経営情報」そのものなので、会計は経営と一体で学ぶことが大切。そこで、本書は会計の素人であるアパレル会社社長の由紀が、会計のプロである安曇教授の助けを得ながら、会計と経営を学んで...

続刊を唯一待ちわびている連作(時代)短編集である(一時期、バチスタ、伊良部シリーズ等も読んでいたが、途中で嫌になった)。期待は裏切られない。牛蒡の掻き揚げ、菜の花飯、さよりの皮のあぶったもの等、女料理人澪は、本著でも、涎の出そうな料理を作り続ける。澪を支える周囲の人たちの造形も、類型的でありながら、苦み・深みを若干加えて、そんなに陳腐に陥らない。幼なじみとの友情、秘めた恋、人探しあり。予定調和であることも時代小説なので気にならず、しみじみと癒され暖かい涙が出る読み心地である。なお、澪は大水害で両親を失い料理屋に拾われた元孤児であり、「与えられた場所で一心に精進を重ねれば自ずと道は拓かれる」との想い人からの言葉を胸に、料理の道に邁進する。このような大災害の状況下で、自分も、とりあえず、自分の仕事を淡々と誠実にこなすことから始めようと思う。
