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シュガータイム (中公文庫)

シュガータイム (中公文庫)

この本の所有者

(3.0)
8人が登録
160回参照
2013年6月9日に更新

書籍情報

ページ数:
215ページ
参照数:
160回
登録日:
2012/09/07
更新日:
2013/06/09

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📝 レビュー (とくこさんのレビュー)

評価:
3/5
レビュー:
小川洋子2冊目。
異常食欲になった主人公と、彼女を取り巻く人たちとの関係と、少しの変化。

小川洋子の小説は静かで整然としていて潔癖な印象を受ける。
細かく章が別れて話が進んでいくのだけど、真っ白な必要最低限の物しかない部屋をひとつずつ開けていくような感じ。

主人公は異常な食欲になるけれど、別にそこに深くは追求しない。
メインとなる主人公、弟の航平、恋人の吉田さんはみんながみんな欠陥していて、特別美しいように思えてくる。

話としては進むにつれて言葉の多さや綺麗に収束しようとする所に、違和感を覚えていた。何でかと思ったら小川洋子の初期作品だったんですね。
粗さは感じたけれど、端々の言葉の奇妙な美しさのある文章は味わえたのでそこそこ満足。

読書履歴

2013/06/09 215ページ
2013/06/09 173ページ わたしの知らないどこかで、確かに吉田さんは生きている。そのことがどうしようもなく哀しかった。
2013/06/09 170ページ たとえ落胆や苦しみから芽生えた思い出でも、今ではすべてが淡い甘味を帯びている。そのことがわたしを安らかな気持ちにした。
2013/06/07 124ページ
2013/06/07 101ページ 闇の中では、昼間見えないものが生き生きと見える。
2013/06/06 90ページ
2013/06/06 81ページ 航平はそんな残酷な視線を、ゆっくりまばたきをしながら真綿のように吸い取ってゆく。そんな時、航平の瞳がほんの一瞬薄い水色に染まることを知っているのは、たぶんわたしだけだろう。その切なげな色合いを見るたびに、わたしは彼を抱き締めたくなる。
2013/06/06 0ページ なんだか、不完全な物に美しさを見出してるね。
2013/06/06 0ページ 小川洋子の何とない風景に急に焦点当てて変に細かい描写入れるのきもちわるい
2012/09/11 42ページ 小川洋子を読んでると頭がぼおっとする。なんだかどうにも、彼女の文章は病的だ。

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奇病に掛かった主人公を取り巻く話。
病んだ人というのはどこにでもいるのだなぁ。突飛な展開に少々ついていけなくなった、話を見失った感が多少あり。

とくこ
とくこ Lv.30

小川洋子2冊目。
異常食欲になった主人公と、彼女を取り巻く人たちとの関係と、少しの変化。

小川洋子の小説は静かで整然としていて潔癖な印象を受ける。
細かく章が別れて話が進んでいくのだけど、真っ白な必要最低限の物しかない部屋をひとつずつ開けていくような感じ。

主人公は異常な食欲になるけれど、別にそこに深くは追求しない。
メインとなる主人公、弟の航平、恋人の吉田さんはみんながみんな欠陥していて、特別美しいように思えてくる。

話としては進むにつれて言葉の多さや綺麗に収束しようとする所に、違和感を覚えていた。何でかと思ったら小川洋子の初期作品だったんですね。
粗さは感じたけれど、端々の言葉の奇妙な美しさのある文章は味わえたのでそこそこ満足。

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