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鹿男あをによし

鹿男あをによし

万城目 学

この本の所有者

23人が登録
130回参照
2010年8月17日に更新

書籍情報

ページ数:
394ページ
参照数:
130回
登録日:
2010/08/17
更新日:
2010/08/17

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📝 レビュー (アレンジさんのレビュー)

評価:
3/5
レビュー:
「鴨川ホルモー」で鮮烈デビューした万城目学さんの作品。ホルモーはDVD観て立ち読みしただけなので、万城目さんの小説をちゃんと読むのは初めて。「関西三部作」のうち、奈良を舞台にした小説。奈良といえば鹿ですね。鹿がふんだんに登場します。とにかく発想が面白い。よくもまあ史実や言い伝えを好き勝手に小説に盛り込んで面白おかしくストーリーを組み立てたもんだと感心します。鹿が喋ったりと起こっていることはめちゃくちゃなんだけど、絶妙なバランスで歴史的事実とかを織り交ぜてくるから妙な説得力があります。これは万城目さんが編み出した独特の小説技法かも。読んでないけど、ホルモーも陰陽師とか京都の歴史とか使って同じ手法でオリジナリティ出してたし。
主人公の神経衰弱ぶり?も笑える。大学の研究生の身からいきなり奈良の女子高の先生として赴任するんだけど、神経衰弱が災いして女性校生から蔑視されてしまったり、「気にしすぎ」とか言われてしまったり。後で鹿が喋りかけてきたときにこの仕掛けが生きてきて現実としてうまく受け容れられなかったり。主人公と周囲とのかみ合わない描写が秀逸でした。
と、笑いどころ満載ですが、少し冗長。奈良の描写とか風情があっていいんだけど、早く続きが読みたいのに風景描写で足止めくらってイライラする。それがこの人のテクニックみたいで、場面転換を効果的なタイミングで挟み込んでくるんだけど、お預けくらったみたいであまり好きじゃなかったな。

読書履歴

2010/08/17 394ページ
2010/08/17 242ページ ようやくのってきた

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