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カシオペアの丘で 下 (講談社文庫)

カシオペアの丘で 下 (講談社文庫)

重松 清

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21人が登録
104回参照
2012年11月9日に更新

書籍情報

著者:
重松 清
ページ数:
416ページ
参照数:
104回
更新日:
2012/11/09

内容紹介

二十九年ぶりに帰ったふるさとで、病魔は突然暴れ始めた。幼なじみたち、妻と息子、そして新たに出会った人々に支えられて、俊介は封印していた過去の痛みと少しずつ向きあい始める。消えてゆく命、断ち切られた命、生まれなかった命、さらにこれからも生きてゆく命が織りなす、あたたかい涙があふれる交響楽。
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📊 読書進捗 (あおみさんの記録)

2012/11/09 416ページまで
2012/11/06 268ページまで

後ろめたい過去のすべてを悔やんでしまうのは、その日々を生きた自分自身を否定しまうことになる。(雄司)

📝 レビュー (あおみさんのレビュー)

評価:
5/5
レビュー:
誰かの手によって作られた「小説」を文章として読んでいるというより、実際にその場にいて彼ら幼馴染の話を聞いているような気がした。トシが強がって本音を隠し、ミッチョがそれを見透かして冷やかし、シュンが微笑んで、ユウちゃんがとぼける。まるでこの4人を昔から知っていたかのように、彼らの言動一つ一つが素直に心に染みてくる。
シュンの人生は着々と確実に終焉に向かっていく。悲しきことか、嬉しきことか「死」が目前にあると、周りの人も当人も正直になっていく。そうして語られていく彼らの過去、現在、未来を一緒に受け止め、私も私の人生を振り返り、そして彼らの考えを取り入れる。上手く表現できないのだが、この一冊を読むことはこれまでの読書とどこか違うような気がする。「読む」という客観的なものとは違い、「参加する」という主観的なような…いや、これも違う気がするな。
『なにかを許したくないと思いながら生きる人生は寂しい。』『なにかを許せる人は優しい人だと思うんです。』私もいつか誰かを許して誰かに許されるんだろうか。そんな充実した幸せな人生を送ることが出来たなら、私は間違いなく「生きててよかった」と思えるだろう。

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