ビター・ブラッド (幻冬舎文庫)
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書籍の紹介文や「犯人に告ぐ」を思い出して骨太な警察小説を予想していただけに、意外性は十分だった。まさかこんなにコミカルで軽やかな展開とは…
「太陽にほえろ」の時代を彷彿させる刑事のニックネーム、ひとくせもふたくせもある各人のキャラクター、そして父親である明村のジャケットプレイなどはコメディーというかマンガ的というかで。。。う~ん、これも映像向き??
父に反発しながらも同じ刑事の道を選んだ夏輝の心情を含め、さぞかし込み入った人間ドラマが展開されつつ事件が絡んでくるんだろうと勝手に思っていたのがいけなかったのかものれない。。。
とは言え、事件では警察内部の問題から刑事同士で探り合いが始まるなど、ハラハラさせられる展開も用意されていた。過去の事件と現在の事件の繋がり、人と人の繋がり、 刑事と刑事、刑事と情報屋が絡み合って 、ストレートに行けば結構読み応えがあって面白い作品になったんじゃないだろうか。…今回はそのロジックを使いつつもあえてコミカルな路線を目指したんだろうが。。。
まぁ、軽やかだからこそ父親と夏輝との会話や、反発しながらもついつい父親に教えられたコトを実践する夏輝の姿にはほのぼのさせられたのも事実だし、この作品ならではの味だった気はする。
とても「虚貌」「火の粉」を書いた雫井さんとは思えないが、いわゆるライトノベルとして考えればコレはコレでアリなのかも。。。