メニュー
廃疾かかえて (新潮文庫)

廃疾かかえて (新潮文庫)

西村 賢太

4.5
5人が登録
1件のレビュー

この本について

怪し気な女ともだちに多額の金を貸していた同棲相手の秋恵。その人の好さに暴力的な衝動をつのらせていく、身勝手な男・北町貫多を描く表題作。大正期の無頼派作家・藤澤清造の歿後弟子を任ずる金欠の貫多が稀覯雑誌を求め、同行を渋る女と地方へ買い出しに行く「瘡瘢旅行」他、敗残意識と狂的な自己愛に翻弄される男の歪んだ殉情を描く、全く新しい私小説。

みんなの評価

4.5
5
1件
4
1件
3
0件
2
0件
1
0件

レビュー

玄蛍 勤
玄蛍 勤
2012年1月読了
秋恵シリーズ。解説では落差がこの作家の特徴と捉えられている。その落差の中の大事な要素として、私は穢すぎる罵詈雑言を強く感じる。膣臭女とか、糞袋とか、性犯罪者の倅でしかなし得ない言葉の数々は圧倒的な爽快感を読者にもたらす。

読書ステータス

読了 5人

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します