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二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)

二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)

西村 賢太

4.5
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1件のレビュー

この本について

中卒で家を出て以来、住み処を転々とし、日当仕事で糊口を凌いでいた17歳の北町貫多に一条の光が射した。夢想の日々と決別し、正式に女性とつきあうことになったのだ。人並みの男女交際をなし得るため、労働意欲に火のついた貫多は、月払いの酒屋の仕事に就く。だが、やがて貫多は店主の好意に反し前借り、遅刻、無断欠勤におよび……。(「貧窶の沼」より)夢想と買淫、逆恨みと後悔の青春の日々を描く私小説集。 カバーイラスト/杉本一文

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レビュー

玄蛍 勤
玄蛍 勤
2012年1月読了
少年貫多2本と青年貫多2本。あいもかわらず迫力のある緻密な描写と筆致で読みやすい。秋恵は出てこないものの、一人で舞台を動き回る貫多はパートナーという鎖が無い分、やりたい放題に拍車がかかる。周りにこれでもかと吐きつけられる呪詛の数々(しかし口だけ)は後に秋恵に振るう暴力の伏線のようで、一貫性が伴っている。マン臭に大爆笑。

読書ステータス

読了 4人

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