ROMES 06 誘惑の女神 (徳間文庫)
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内容紹介
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📝 レビュー (mak246さんのレビュー)
ストーリー的にも、死んだはずの伝説的なテロリストの名を語る犯人やテロ組織の狙いなど、前作とは異なってミステリー的な要素もしっかり織り込まれているし、何よりも本シリーズの主軸である「ROMES」の開発に至る裏事情と成嶋の性格形成に踏み込みつつもうまく事件と絡まっていてエンターテイメント作品としての完成度の高さが感じられた。しかも、テロリストを逆手に取った保険会社のビジネス戦略に関する設定は妙な説得力があって、作品の本質とは別にしてもリアリティのある展開だったしで。。。
もちろん、成嶋のキャラクター性も健在で、自分の信念に基づいてテロを迎え撃っていく頭脳戦はこのシリーズの醍醐味としてしっかり受け継がれている。ま、成嶋も人間を信じていないと言う割には、砂村を呼び戻すなど、結果的に部下の器量を計算した戦略を講じてるってツッコミは少なからずともあるけれど。。。
何にしても、テロ組織側の人間模様の描き方、事件の背景・全景の表現方法など、物語を盛り上げる手法もうまく機能していて、前作に感じたストレスを見事に消化できたので、個人的には前作より面白く読めた作品だった。
読書履歴
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前作に引き続き、架空の人工島である西日本国際空港を狙うテロ組織に対して、その高い頭脳と警備システム「ROMES」で立ち向かう成嶋との攻防を描いたシリーズ2作目。前作にて反則技も含めた「ROMES」の機能紹介が充分にされてるだけに、今回はシステムに関する余計なアピールが省かれて純粋にストーリーが楽しめる作品となっていた。
ストーリー的にも、死んだはずの伝説的なテロリストの名を語る犯人やテロ組織の狙いなど、前作とは異なってミステリー的な要素もしっかり織り込まれているし、何よりも本シリーズの主軸である「ROMES」の開発に至る裏事情と成嶋の性格形成に踏み込みつつもうまく事件と絡まっていてエンターテイメント作品としての完成度の高さが感じられた。しかも、テロリストを逆手に取った保険会社のビジネス戦略に関する設定は妙な説得力があって、作品の本質とは別にしてもリアリティのある展開だったしで。。。
もちろん、成嶋のキャラクター性も健在で、自分の信念に基づいてテロを迎え撃っていく頭脳戦はこのシリーズの醍醐味としてしっかり受け継がれている。ま、成嶋も人間を信じていないと言う割には、砂村を呼び戻すなど、結果的に部下の器量を計算した戦略を講じてるってツッコミは少なからずともあるけれど。。。
何にしても、テロ組織側の人間模様の描き方、事件の背景・全景の表現方法など、物語を盛り上げる手法もうまく機能していて、前作に感じたストレスを見事に消化できたので、個人的には前作より面白く読めた作品だった。