メニュー
クラインの壷 (新潮文庫)

クラインの壷 (新潮文庫)

この本の所有者

(3.7)
10人が登録
126回参照
2015年1月19日に更新

書籍情報

ページ数:
412ページ
参照数:
126回
登録日:
2015/01/19
更新日:
2015/01/19
所有者:
Pep Pepさん

この本を共有する

読書履歴

2015/01/19 412ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「クラインの壷 (新潮文庫)」の書誌情報と、 この本を読んだ人の本棚から、 近そうな本を10冊見つけました

74.6%
クラインの壺 (講談社文庫)

クラインの壺 (講談社文庫)

岡嶋 二人

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーと...

12人 4
62.9%
きらきらひかる (新潮文庫)

きらきらひかる (新潮文庫)

江國 香織

私たちは十日前に結婚した。しかし、私たちの結婚について説明するのは、おそろしくやっかいである―。笑子はアル中、睦月はホモで恋人あり。そんな二人は全てを許し合って結婚した、筈だったのだが...。セックス...

99人 3.7
61.4%
焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫)

焦茶色のパステル 新装版 (講談社文庫)

岡嶋 二人

競馬評論家・大友隆一が東北の牧場で銃殺された。ともに撃たれたのは、牧場長とサラブレッドの母子・モンパレットとパステル。隆一の妻の香苗は競馬について無知だったが、夫の死に疑問を抱き、怪事件に巻き込まれる...

3人 4
60.5%
太陽の塔 (新潮文庫)

太陽の塔 (新潮文庫)

森見 登美彦

私の大学生活には華がない。特に女性とは絶望的に縁がない。三回生の時、水尾さんという恋人ができた。毎日が愉快だった。しかし水尾さんはあろうことか、この私を振ったのであった!クリスマスの嵐が吹き荒れる京の...

112人 3.9
うきうきキウイ
うきうきキウイ Lv.17

現実と非現実が混同する世界。
まさにシュミラークルだ。

最後の企業の内部を暴こうとする上杉の緊張感がたまらなかった。

こまきよ
こまきよ Lv.129

魚住すくも
魚住すくも Lv.151

2002年読了

あおみ
あおみ Lv.78

皮膚に熱感や触感を与えることで脳に錯覚を起こし、あたかも実際にその出来事を体験しているかのような気分が味わえる仮想空間を取り扱っている点が本作の醍醐味だろう。
しかし、仮想空間を取り扱う物語における粗筋というのはほとんど既に用意されていると言っても過言ではない。
その粗筋とは、仮想空間と現実との判別がつかなくなるというものだ。あまりに現実的な非現実を繰り返し体験する余り、現実に解放された感覚をも経験として感じ、現実へ回帰したのか未だ脳の錯覚の世界に入り浸ってしまっているのかわからなくなるという展開だ。
本作においてもその展開が敷かれていた。
その点は残念だったが、仮想空間を舞台とした以上、仕様が無いことなのかもしれないと諦めの感情も覚えた。
しかし、本書が他書と異なっていた点は結末にある。本書の主人公、上杉が遂げた最後は、自殺だった。どれだけ現実的か。私はこの点を最大に評価したい。
現実と仮想現実の判別が出来なくなったが、真の友情、真の愛に心を取り返し、更に我をも取り戻したなんて、それこそが仮想現実である。そして大概の物語がこういった、所謂ハッピーエンドを結末に用意してある。
そうしないと報われないからだろうが、それでは物語的過ぎるのだ。
対して、本書では意識混濁の中、世界から抜け出すために死を選んだ。極めて現実的である。最高に残酷で、最高に救われない。
死ぬことはゲームを終わらせる術であるのと同時に、現実を終わらせる術でもある。
色々な苦難や苦悩から解放される最も手軽な手段なのだ。深く同感だ。私もそうするだろう。

科学が日に日に進展する現代において、昔よりも現代と仮想の境界線が曖昧になってきている。SNSで会話もしたことのない友人を作ったり、ネットを介して金銭の取り扱いも行える。複雑なのか単純なのか一見判然としない現代だからこそ、仮想と現実の境をより強固に、より鮮明にしなくてはならないと考えさせられる一冊だった。

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します