メニュー
青色本 (ちくま学芸文庫)

青色本 (ちくま学芸文庫)

ルートウィヒ・ウィトゲンシュタイン

この本の所有者

7人が登録
771回参照
2011年6月11日に更新

書籍情報

ページ数:
212ページ
参照数:
771回
登録日:
2010/12/16
更新日:
2011/06/11

この本を共有する

📝 レビュー (H. Tarkunさんのレビュー)

レビュー:
講義の記録と言うだけあって、明確な章立てがなく、帯に書かれている「最も読みやすい…」とは裏腹に、かなり苦戦をしいられる。

我々が信じる物、感じるもの、日常のコミュニケーション、これらは言葉を用いて表現される。しかし、その言葉の意味は、事実や実体との明確な対応がある訳ではなく、あくまで、その用法によって決まるという逆説的な側面を有している。例えば「期待する」とか「感じる」という語の複数の文法的用法を区別しないことが、哲学的思索に困難をもたらすと。

また、文に現れる「私」という言葉は、他の誰かと常に置き換え可能ではない。私という言葉は、自分の心や体という実体を表すという勘違いが、混乱を生んでいるという指摘は面白い。

思考は言葉によってなされる。つまり制限される。だから、思考の限界を広げるには、言葉の文法の限界を超えることではないか。そんなことを考えた。

読書履歴

2011/06/11 212ページ
2011/06/08 113ページ 我々の経験を或る仕方で眺めると...我々の表現がもつれがちになる
2011/06/08 98ページ 表現されることによって思想は変化するのだ
2011/06/05 71ページ 厳密でない言語による哲学的問いへの批判
2011/06/04 48ページ 一般的な物への我々の渇望
2011/05/30 23ページ 我々を煙に巻くのは名詞の神秘的な使われ方なのである

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「青色本 (ちくま学芸文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました

73.3%
紅 (集英社スーパーダッシュ文庫)

紅 (集英社スーパーダッシュ文庫)

片山 憲太郎

揉め事処理屋を営む高校生・紅真九郎のもとに、とある少女を守るという依頼が舞い込んできた。少女の名は、九鳳院紫。世界屈指の大財閥の御令嬢。詳しい事情を聞かされぬまま、真九郎は紫との共同生活を開始。彼女の...

6人 5
72.4%
青年のための読書クラブ

青年のための読書クラブ

桜庭 一樹

東京・山の手の伝統あるお嬢様学校、聖マリアナ学園。校内の異端者(アウトロー)だけが集う「読書クラブ」には、長きにわたって語り継がれる秘密の“クラブ誌”があった。そこには学園史上抹消された数々の珍事件が...

10人 5
72.3%
石の猿 下 (3) (文春文庫 テ 11-12)

石の猿 下 (3) (文春文庫 テ 11-12)

ジェフリー・ディーヴァー

冷酷無比の殺人者“ゴースト”は狡猾な罠をしかけ、密航者たちのみならずライムの仲間の命をも狙う。愛する者たちを守るには、やつに立ち向かうしかない。真摯に敵を追う中国人刑事ソニーの協力も得、ライムはついに...

5人 5

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します