謀略 警視庁追跡捜査係 (角川春樹事務所 ハルキ文庫)
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雑
前2作までのフォーマットから一転して、本作では最初から2人が同じ事件を追い掛け、通常であれば猪突猛進の沖田と冷静沈着な西川とが立場を少し入れ替えた状態で捜査が繰り広げられる。
シリーズとしては今までと違ったバリエーションと2人の新たな関係性を提示するような作品に仕上がっている。
方向性の見誤りから捜査に行き詰まった捜査本部としては出張ってきた追跡捜査係を煙たがり、捜査方針を巡って対立や確執が生まれていく。それらの状況からくる焦り等々で、いつものペースを保てずキレに欠く西川と、そんな西川を前に何故かなだめ役に回るコトを余儀なくされた沖田。いつもと勝手とは異なる状況で歯車の狂った2人も解決の糸口が掴めず悪循環に陥っていく。
…等々と全編を通じて微妙な緊張感が漂った作品となっているが、そのなんとも言えぬ空気感が本作の面白味だったかと。。
誰かが歯車をかけ違いるだけで全体の空気が変わり、なんとなくうまく事が運ばないなんてことは日常社会でも見られるけど、その微妙な雰囲気を作品内でリアルに捉えられてるはやっぱりキャラがしっかりと立ってるからだろう!
ただ、人物たちを追いかけるあまり、事件の解決が唐突且つ尻すぼみな展開になってしまっているのがちょっと残念だった。。。
今回は事件の成り行きよりも主役格の別面を見せたり、警察内における追跡捜査係の特異性みたいな部分をフォーカスしているのであれば、事件性については過度な詰め込みよりもこの程度で良かったのかもしれないが…