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迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

迷惑な進化―病気の遺伝子はどこから来たのか

シャロン・モアレム

この本の所有者

2人が登録
1,636回参照
2007年11月24日に更新

書籍情報

ページ数:
283ページ
参照数:
1,636回
登録日:
2007/11/20
更新日:
2007/11/24
所有者:
taka_aki taka_akiさん

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📝 レビュー (taka_akiさんのレビュー)

評価:
4/5
レビュー:
ほへー、って感じ。

生命ってこんなに複雑で巧く出来ていて、だからこそ制御なんてことはおこがましい訳で。いや、だからこそ挑戦しがいのある分野であって、みたいなことをつらつらと考えてしまいました。

普通に考えてみれば、疾患でしかないヘモクロマトーシス(体内の鉄代謝が乱される病気)などの遺伝性の病気が淘汰されずに連綿と受け継がれて行くのか。

なぜ、糖尿病も引き継がれて行くのか。

そういった、一側面で見れば不当だ!って言いたくなることも、長い人類の歴史(て、宇宙に比べれば一瞬ですが)の中で必然性のもと、そうなってきているのです、と。

糖尿病のくだりでは、遺体を保存する米国の金持ちの人々(未来に生き返ることを期待?)やアイスワインの誕生秘話なんてのも紹介されていたり。

くしゃみはさまざまな事象に対する反応、いや、ウィルスに利用されているケースもあり得ることとか。

植物は抵抗しないように見えるけど、人間の遺伝子レベルに対して、静かなる反乱を企てていること。

などなど、興味深い話盛りだくさん。

それよりもなによりも、ひょえーとなったのは、寄生虫に関するお話。メジナ虫と呼ばれる寄生虫は、自身のライフサイクルの過程で人間をも利用して子々孫々繁栄して行く生き物。こえー。

もっと怖いのは、プレシオメタ・アルジラと呼ばれるクモとヒメノエピメシス・アルジラファーガと言うハチの関係。もう、なんつーか、人の尊厳って?!って、クモですが。クモの尊厳て?!と思ってしまう訳なのですよ。寄生したハチはクモに化学物質を注入して、クモにハチのための繭を作らせると言う。。しかも、最期は食べられてしまうのです。。

ねずみをキャットフード化することで、同様に子孫繁栄して行くトキソプラズマ・ゴンディも同じで怖い。。

あと、ワクチンの語源、牛痘のラテン語「ワクシニア」からだそうで。ワクチンの発明もそこからだそうで。へー。

ヒトゲノム・プロジェクトに水を差す?エピジェネティクスってのも興味津々。

そして、後半はなぜ人間はあんなに大変な思いをして(て、大変な思いをしているのは野郎じゃなくて女性の方々ですよね。。)子供を産むのか、と言った話題に。

全般通じて、話題は学術的、深遠なものですけど、語り口調がカジュアルなので、気軽に読めました。


読書履歴

2007/11/24 283ページ
2007/11/24 240ページ
2007/11/23 172ページ
2007/11/23 156ページ
2007/11/23 134ページ
2007/11/23 104ページ
2007/11/23 80ページ
2007/11/23 52ページ
2007/11/22 47ページ
2007/11/20 16ページ

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