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天使のナイフ (講談社文庫)

天使のナイフ (講談社文庫)

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(4.3)
16人が登録
130回参照
2011年6月21日に更新

書籍情報

ページ数:
448ページ
参照数:
130回
登録日:
2011/06/21
更新日:
2011/06/21
所有者:
iria iriaさん

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内容紹介

生後五ヵ月の娘の目の前で妻は殺された。だが、犯行に及んだ三人は、十三歳の少年だったため、罪に問われることはなかった。四年後、犯人の一人が殺され、檜山貴志は疑惑の人となる。「殺してやりたかった。でも俺は殺していない」。裁かれなかった真実と必死に向き合う男を描いた、第51回江戸川乱歩賞受賞作。
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確かに“可塑性”という更生への 道筋は大事なんだろうが、その踏み台としてしか扱われていないとも思える被害者家族がいる事実。加害者が未成年であるが故に屈折した情報で苦しめられる被害者家族。そして、その方々への贖罪を望みながらもできずに苦しむ加害者等がいる中で、現在の少年法では何を更生として捉え、指導しているのだろうか。。

そのような現在の少年法に対する問題意識を促すように、本作はとにかく少年犯罪が立て続く。不可抗力にも関わらず被害者への贖罪に苛まれる者、事件後の更生と自分の“可塑性”を重視して過去に背いている者、そして未成年である自分の立場を悪用する者、、、、等。その加害者たちと関わってく主人公の桧山を通じて前半は被害者側が受ける理不尽な状況や感情を全面に押し出しつつ、後半では被害者の立場や加害者の事件へ向き合う姿も様々な形があり、一概に被害者感情のみを尊重することが全てではない事を主人公と一緒に感じ取っていくことになる。

…等々がメッセージに基づいたしかっりとした構成で綴られてる上に、ミステリーとしてのプロットも見事に絡み合っていて1つのエンターテイメント作品としてのクオリティも十分に高いと言える。二転三転していく展開に翻弄されながら最後には意外な真実が用意されているなど、見事なまでの完成度だった。

その反面、突っ込みどころが多かったのも否めない。いくら小説とは言えあまりに少年犯罪ばかりが連鎖し過ぎだろとか、みゆきがあまりにもフェイクとして配置されただけのキャラクターにしか思えないとか、丸山の後半の性格からしても狂言で電車に飛び込める程の覚悟と意志の強さは感じない、、、、とかとか。
読み応えがあった分、その辺の些細なご都合主義的な部分が気になってしまったのも事実だ。。。

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