AIが見つけた似た本
「忘れられた巨人」の書誌情報と、 この本を読んだ人の本棚から、 近そうな本を10冊見つけました
日の名残り (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々......。遠い思い...
わたしたちが孤児だったころ (ハヤカワepi文庫)
カズオ イシグロ
上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親...
わたしを離さないで
カズオ イシグロ
優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも「提供者」だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れ...
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫 イ 1-6)
カズオ・イシグロ
優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授...
「私を離さないで」は自分がここ10年読んだ小説の中で断トツ一番!と思うくらい本当に偏愛している。というわけで、久しぶりのカズオイシグロのこの最新長編、発売日を指折り数えて楽しみにしていたわけだが。。。
舞台設定はアーサー王の時代。自分たちの記憶が失われているのではないかと疑った老夫婦が旅に出る。戦士、鬼、竜、妖精など、ファンタジー(幻想)小説の枠組みを借りつつ、人・歴史にとっての記憶、忘却の意味、愛を真正面から語っている。最後の数十ページは流石に面白いし、印象的なシーンはいくつもある。題材や語り口は悪くはないし、全体の薄ぼんやりとしたベージュグレーのような世界観は捨てがたい。
とはいえ、「私を離さないで」のような全編、主題と世界観が一体となって、読み手の心を圧倒的に揺さぶるような何か、は残念ながら感じられなかった。いつも興味のある本は発売日に読み切る自分がここまで時間がかかってしまったのが何よりの証左だ。逆説的ではあるが、「私を離さないで」が本当に奇跡のような小説であったことを思い知らされた。
イシグロの10年ぶりの新作はファンタジーということで期待。アーサー王、円卓の騎士ガウェイン、魔術師マーリン、竜とくれば、嫌でもわくわく。息子が住むという、あるいは老夫婦が渡ろうとする島はアヴァロンか?しかしそれらは外側だけであり、ファンタジーというのも形だけ。人間は怒りや悲しみや恨みを忘れたほうが世の中が平和になる。特に夫婦は忘却と許しが必要。そういう事が書かれていたのだろうか?どういう結末なのか、最後の部分の意味が分からない。本質的にはラブストーリーであるとされながら、私には最後の部分でどうしてもラブストーリーには思えない。また翻訳の土屋さんは好きだが、これに関しては今いち。老夫婦の会話がしっくり来ない。ファンタジー関連の事柄は知識や慣れも必要だから、得意分野ではなかったかも?高い評価を得ている本作だが、ファンタジーとして期待した私には退屈だった。