📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)
読書履歴
AIが見つけた似た本
「師父の遺言」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
金閣寺
三島 由紀夫
1950年7月1日、「国宝・金閣寺焼失。放火犯人は寺の青年僧」という衝撃のニュースが世人の耳目を驚かせた。この事件の陰に潜められた若い学僧の悩み―ハンディを背負った宿命の子の、生への消しがたい呪いと、...
私の男
桜庭 一樹
優雅だが、どこかうらぶれた男、一見、おとなしそうな若い女、アパートの押入れから漂う、罪の異臭。家族の愛とはなにか、超えてはならない、人と獣の境はどこにあるのか?この世の裂け目に堕ちた父娘の過去に遡る―...
赤朽葉家の伝説
桜庭 一樹
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万...
失敗学のすすめ (講談社文庫)
畑村 洋太郎
恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される―。「失...
故武智鉄二の最後の弟子だったという時代小説作家・松井今朝子の評伝・自叙伝。武智歌舞伎やわいせつ映画など、破天荒な才人であった武智鉄二に興味があったので、読んだが、負けず劣らず、松井今朝子の来し方が面白い。歌舞伎役者の遠縁にあたる祇園の料亭に生まれる。里子に出されたこともある。学園闘争時代の早稲田に入学し、学者の道から、松竹を経て、演劇フリーライターへ。その後武智鉄二の最後の弟子となり、近松座の脚本・演出に携わる。その果てに時代小説作家へ。読んでいて思ったのは、松井の頑固な腰の据わった強さ、こわさ。そのある意味男のような松井が女として惚れるのだから、武智鉄二は男として魅力的な人だったのであろう(臨終の場で、奥さんがいるにもかかわらず、会わせてくれと泣き崩れ執拗に迫る場面に複雑な思いが籠もる)。松井の時代小説も面白いと思うが、武智に限らず、演劇・歌舞伎の制作現場の生き証人として、ノンフィクションを出して欲しいと思った。