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女のいない男たち

女のいない男たち

村上 春樹

この本の所有者

23人が登録
143,992回参照
2014年4月20日に更新

書籍情報

ページ数:
288ページ
参照数:
143,992回
登録日:
2014/04/20
更新日:
2014/04/20
所有者:
zooko012 zooko012さん

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📝 レビュー (zooko012さんのレビュー)

レビュー:
「色彩を持たない***」があまりにひどすぎたので、本書もどうかと思っていたが、そもそも短編の方が出来にむらがないし、従来の春樹節もあり、まあまあ。とはいえ、テーマがテーマ(初老・中年の女性関係総括)だからか、主観的にすぎ、どんよりと重苦しく、正直気持ち悪い部分もある。体臭が濃すぎるといった感じ。自分が春樹の短編に期待する、軽やかでありながら、あとをひく、鮮やかなイメージ喚起力といったものはあまりなく、たぶん読み返さない。でも、本書を読んで、村上春樹は作家として死んではいないことがわかり、ほっとした。

【以下寸評】
「ドライブ・マイ・カー」:まぁまぁ。運転手のみさきの造形はよい。
「イエスタデイ」:ノルウェイの森・カフカと同様のモチーフ。ふーんといった感じ。
「独立機関」:「プールサイド」「トニー滝谷」と同様のモチーフだが、この二つの方が遙かに優れており、これは嫌い。
「シェラザード」:本人は一番気に入っているようだし、構造やモチーフも凝ってるし、それもわからなくもないが、やり過ぎの観があり、気持ち悪さが残る。
「木野」:これが一番よかった。「タイランド」と同じモチーフか。これを膨らませた長編を読みたい。
「女のいない男たち」:はぁ。なんかね。

【好みの村上春樹の短編】
「タクシーに乗った男」「レーダーホーゼン」「プールサイド」(回転木馬のデッドヒート)
「沈黙」「トニー滝谷」(レキシントンの幽霊)
「納屋を焼く」「蛍」(納屋を焼く、蛍、その他の短編)
「タイランド」(神の子たちはみな踊る)
「午後の最後の芝生」(中国行きのスローボート)

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