
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)
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内容紹介

📝 レビュー (あおみさんのレビュー)
目覚めたら見知らぬ土地におり、理解が追いつかぬまま死が目前に登場し、これまでの怠惰な日常を振り返りながら生に執着する。
展開はこれまでと相違なく、上記の通りであった。こういう場合、ヒロインが総じて怪しく多くの場合、当ゲームを支配、運営する側の人間である。そして、本作もそう。
各書評によって傑作と称される本書であっただけに残念である。
唯一、体裁がことなったのは舞台における造り込みか。物語に直接関わっていない情報をも提示し、現実感を増強させている。ただ、日本であるならまだしもオーストラリアにおいて造り込みがどれだけ成されたとしても、海外に疎い者にとってはどれもが幻想である。
最も残念だった点を最後に挙げる。著者はホラー小説界において、ある作品で確固たる地位を築いている。それだけに、本作が描く迫り来る恐怖の薄さには驚いた。いわゆるドキドキハラハラがないのである。
心霊的恐怖と悪意的恐怖とが異なるためなのか、素人には分からないが、人を喰らうグールが近づく様を至ってフラットな感情でやり過ごせたことには、少なからずショックを感じた。
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