内容紹介
取引先大企業「来月末までで取引終了にしてくれ」メインバンク「そもそも会社の存続が無理」ライバル大手企業「特許侵害で訴えたら、...どれだけ耐えられる?」帝国重工「子会社にしてしまえば技術も特許も自由に使える」―佃製作所、まさに崖っプチ。

📝 レビュー (あおみさんのレビュー)
評価:
4/5
レビュー:
元銀行員であり、本書の著者である池井戸潤氏が珍しく、銀行員を主人公としなかった作品である。
私は氏の作品をこれまで2作、拝読した。
また去年、一世を風靡した「半沢直樹」シリーズも毎週欠かさず、楽しんで観た。
だからこそ、この銀行員以外の人物が主人公という本書に強く興味を惹かれたのだった。
「自分が手掛けたエンジンでロケットを宇宙に飛ばす」
何とも子供染みたというか、真面目に語れば苦笑されるような夢を、主人公の佃はいつまでも忘れなかった。
その夢と現実の間で葛藤する中小企業の世界を描いたのが本書である。
私にはそんな大層な夢はない。
これまで夢について問われれば、「寿命で死ぬこと」だと常々答えてきた私にとって、夢自体が大層な言葉であった。
しかしそんな私に、最近一つの夢ができ、それが叶った。
それが4月から勤務するCRCという仕事だ。
人々を救いたい。医療に貢献したい。
そんな気持ちだけが胸中で彷徨っていた人生において、明確な目標と憧れが形成され、そして去年の始め、SMOから内定を頂いた。
そんな経緯があったからこそ、一般読者より本書を楽しむことができたと感じている。
ただ、惜しむらくは、展開の早さ故に生じた物足りなさだ。
盛り上がる部分では、とにかく痛烈な展開が待ち受けるのに対し、結論はというとすんなりと収まってしまう。
こんな状況では心が折れてしまう。
もう立て直すことはできないだろう。
そう思っていても、主人公たちは必死に身を削り、自分を信じ、仲間を信じ、信念を持って最悪な状況を打破する術を見出してきた。
そうした姿に心を打たれ、また憧れていたのに、散々陰湿に対応してきた敵方はというと、それですんなりとKOされてしまう。
もっと応酬を楽しみたいと思っていたから、対戦の終わりに萎えてしまったり、物足りなさを感じてしまった。
また、作中でテーマとなった「夢を追うことは身勝手な行為なのか」という論議は非常に興味深かった。自身の夢の実現に邁進しようとする張本人からすれば、人生がかかっているわけであるが、第三者、それも夢を追われることで何かしらの被害を受ける者からすれば、「夢を追う」という行為は自己中心的極まりない。
そこに「夢」という言葉がもつ消極的な一面を垣間見た気がした。
夢といえば、キラキラとしていて、誰もが賛同し応援してくれるような輝かしい印象が強いため、短くはあったが今回の議論はためになった。
まとめるとすれば、内容が充実しており、物事は二転三転するのに読み易く、非常に楽しめた作品だった。
私は氏の作品をこれまで2作、拝読した。
また去年、一世を風靡した「半沢直樹」シリーズも毎週欠かさず、楽しんで観た。
だからこそ、この銀行員以外の人物が主人公という本書に強く興味を惹かれたのだった。
「自分が手掛けたエンジンでロケットを宇宙に飛ばす」
何とも子供染みたというか、真面目に語れば苦笑されるような夢を、主人公の佃はいつまでも忘れなかった。
その夢と現実の間で葛藤する中小企業の世界を描いたのが本書である。
私にはそんな大層な夢はない。
これまで夢について問われれば、「寿命で死ぬこと」だと常々答えてきた私にとって、夢自体が大層な言葉であった。
しかしそんな私に、最近一つの夢ができ、それが叶った。
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そんな気持ちだけが胸中で彷徨っていた人生において、明確な目標と憧れが形成され、そして去年の始め、SMOから内定を頂いた。
そんな経緯があったからこそ、一般読者より本書を楽しむことができたと感じている。
ただ、惜しむらくは、展開の早さ故に生じた物足りなさだ。
盛り上がる部分では、とにかく痛烈な展開が待ち受けるのに対し、結論はというとすんなりと収まってしまう。
こんな状況では心が折れてしまう。
もう立て直すことはできないだろう。
そう思っていても、主人公たちは必死に身を削り、自分を信じ、仲間を信じ、信念を持って最悪な状況を打破する術を見出してきた。
そうした姿に心を打たれ、また憧れていたのに、散々陰湿に対応してきた敵方はというと、それですんなりとKOされてしまう。
もっと応酬を楽しみたいと思っていたから、対戦の終わりに萎えてしまったり、物足りなさを感じてしまった。
また、作中でテーマとなった「夢を追うことは身勝手な行為なのか」という論議は非常に興味深かった。自身の夢の実現に邁進しようとする張本人からすれば、人生がかかっているわけであるが、第三者、それも夢を追われることで何かしらの被害を受ける者からすれば、「夢を追う」という行為は自己中心的極まりない。
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