メニュー
竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)

竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)

この本の所有者

(3.0)
3人が登録
365回参照
2015年4月28日に更新

書籍情報

ページ数:
320ページ
参照数:
365回
登録日:
2013/09/28
更新日:
2015/04/28

この本を共有する

📝 レビュー (とくこさんのレビュー)

評価:
3/5
レビュー:
もっとファンタジー色が強いと思っていたら、とても現実に根付いた、地に足のついた短編集だった。
それはきっと、描こうとする根底にあるのがありのままの世界の姿だからなのかなと。なんとなく、著者は理性的で世界を俯瞰で見ているように感じた。

それから驚いたのが引き出しの多さ。
どれも違った角度からの話で、1つ1つの短編を今度はどこからくるのかと楽しめた。
重い話の時でも決して尾を引く読後感にならないのは持ち味なのか。

特に印象に残っているのは迷走のオルネラと鸚鵡幻想曲。
夜行の冬もすき。

読書履歴

2015/04/28 320ページ
2015/04/27 288ページ 空には数億の星が鏤められ、冷たく淡い光を放っている。白い竜の死骸は、声なき声で、もう行け、と語る。生物とはそういうものなのだから、哀れむことも悲しむこともあるまい。まだお前は生きている、もう行け。どこに行くべきか、よくわかった。
2015/04/26 258ページ なにしろ生まれた瞬間から今に至るまで、ただの一度も本当の意味で安心したことなどなかったのだ。
2015/04/12 170ページ 残響音が作る世界の深みに何かが息を潜めているような気がする。
2015/04/12 169ページ 電子ピアノはそれなりにいい音がする。倍音ペダルもあるし、鍵盤も安物のキーボードほど軽くはない。特に何が弾けるというわけではないが、コードを押さえたり、頭の中に思いついたメロディを探したりしながら無為なときを過ごしていると心が安らかになる。音楽の世界は深い。

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「竜が最後に帰る場所 (講談社文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました

81.1%
ラスト・ビジョン
79.5%
終わりのクロニクル〈7〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)

終わりのクロニクル〈7〉―AHEADシリーズ (電撃文庫)

川上 稔

2nd‐Gの概念下で命刻の攻撃を受け、危篤状態に陥った新庄...。一方、その命刻は詩乃を抱え、かつてTop‐Gで新庄の両親が作り上げた、概念創造機械ノア=バベルへと向かった。そして、マイナス概念の活性...

4人 5
79.4%
羊たちの沈黙
78.4%
奪取〈上〉 (講談社文庫)

奪取〈上〉 (講談社文庫)

真保 裕一

一千二百六十万円。友人の雅人がヤクザの街金にはめられて作った借金を返すため、大胆な偽札造りを二人で実行しようとする道郎・22歳。パソコンや機械に詳しい彼ならではのアイデアで、大金入手まであと一歩と迫っ...

25人 3
78.2%
失敗学のすすめ (講談社文庫)

失敗学のすすめ (講談社文庫)

畑村 洋太郎

恥や減点の対象ではなく、肯定的に利用することが、失敗を生かすコツ。個人の成長も組織の発展も、失敗とのつきあい方で大きく違う。さらに新たな創造のヒントになり、大きな事故を未然に防ぐ方法も示される―。「失...

18人 4
77.7%
川の深さは (講談社文庫)

川の深さは (講談社文庫)

福井 晴敏

「彼女を守る。それがおれの任務だ」傷だらけで、追手から逃げ延びてきた少年。彼の中に忘れていた熱いたぎりを見た元警官は、少年を匿い、底なしの川に引き込まれてゆく。やがて浮かび上がる敵の正体。風化しかけた...

17人 3.7
とくこ
とくこ Lv.30

もっとファンタジー色が強いと思っていたら、とても現実に根付いた、地に足のついた短編集だった。
それはきっと、描こうとする根底にあるのがありのままの世界の姿だからなのかなと。なんとなく、著者は理性的で世界を俯瞰で見ているように感じた。

それから驚いたのが引き出しの多さ。
どれも違った角度からの話で、1つ1つの短編を今度はどこからくるのかと楽しめた。
重い話の時でも決して尾を引く読後感にならないのは持ち味なのか。

特に印象に残っているのは迷走のオルネラと鸚鵡幻想曲。
夜行の冬もすき。

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します