メニュー
藁の楯 (講談社文庫)

藁の楯 (講談社文庫)

この本の所有者

(5.0)
13人が登録
66回参照
2013年8月20日に更新

書籍情報

ページ数:
352ページ
参照数:
66回
登録日:
2013/08/20
更新日:
2013/08/20
所有者:
マサ マサさん

この本を共有する

内容紹介

二人の少女を惨殺した殺人鬼の命に十億の値がついた。いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた五人の警察官。命を懸けて「人間の屑」の楯となることにどんな意味があるのか?警察官としての任務、人としての正義。その狭間で男たちは別々の道を歩き出す。
Google プレビュー 書籍情報提供: Google Books
Google Booksで見る

読書履歴

2013/08/20 352ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「藁の楯 (講談社文庫)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を2冊見つけました

52.9%
クラインの壺 (講談社文庫)

クラインの壺 (講談社文庫)

岡嶋 二人

200万円でゲームブックの原作を、謎の企業イプシロン・プロジェクトに売却した上杉彰彦。その原作をもとにしたヴァーチャルリアリティ・システム『クライン2』の制作に関わることに。美少女・梨紗と、ゲーマーと...

12人 4
52.3%
紅―ギロチン (集英社スーパーダッシュ文庫)

紅―ギロチン (集英社スーパーダッシュ文庫)

片山 憲太郎

駆け出しの揉め事処理屋・紅真九郎にきた一通の電話。それは、商売敵である悪宇商会からの勧誘だった。一度は応じた真九郎だが、最終課題に出されたのは、なんと暗殺計画への参加。標的となるのは、一人の病弱な少女...

5人 5
あおみ
あおみ Lv.78

なんと悲しい物語なのだろう。

先に断っておくが、本書は間違いなく傑作である。非常にスリリングで疾走感があり、ページを捲る手を止めさせない著者の技巧がそこにはある。したがって間違いなく「面白い」のである。
しかし「面白い」本がいつも人を「楽しませる」とは限らない。

人間の屑を護送する任務を与えられたSPである銘苅は、その任務の必要性に疑問を抱きながらも遂行しようとする。しかし、その中で目の当たりにするのは、自分が自分以外を信じていないという気持ちである。周囲に疑いばかりをかけ、牽制を常にとる。それが原因で後輩に涙を流させてしまう。
やるせない気持ちとはこのことだろう。
そして、屑である清丸と行動を共にする内、清丸が母親のことを発言し、少し人間味を感じたところで、清丸が世話になったタクシー運転手の女性を殺害する。
もうこのとき銘苅には任務など頭になかった。
ーもう、どうでもいい。
他人に対する信用を失くし、他人からの信頼も失い、再び愛せそうな人をも亡くしてしまった。

この一冊によって、カネの力の強大さと言うものを改めて感じた。
大金を積めば、一般人を人殺しに化けさせることができる。
大金を積めば、人の心を潰すことも孤立させることもできる。
それに抗えるのは、復讐という負の感情だけである。清丸による一人目の被害者の父親が、最後に10億という懸賞金とは関係なしに、清丸を刺しにきた。
しかし、極めてマイナスなこの感情による行動が正しいものであったかはわからない。理解はできるが、正解ではないだろう、と思う。

とにもかくにも、本書は良書であるのだ。それは決して間違いはない。
しかしそれは「面白い」小説として勧めるのであって、「楽しめる」小説では到底勧められない。

この一冊は、
人を悲しく、寂しくさせる。
そして怒らせる。
人の心に重くのしかかる小説であった。


ネタバレ
十歳にも満たない女の子を陵辱し、暴行し、強姦し、殺害した「人間の屑」である清丸国秀に十億という懸賞金がかけられた。しかし、大金を積めば人殺しも可能と思われては、警察の名が廃る。そこで清丸には2人のSPと三人の警護官が当てられた。福岡から東京への移送で幾人もの狂人を目にし、あらゆる人物に疑いをかけた結果、銘苅は後輩を失い、仲間を失った。
そして清丸に情が湧きつつあった頃、屑としての本性を見ることになる。
自分は一体何の為に命を張ってきたのか。
これが正しいことだったのか。
答えの分からないまま、清丸を引き渡し銘苅の任務は終わった。


グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します