
読書履歴
2013/03/30
195ページ
2013/03/30
96ページ
魔術の教えには、弟子たちに一年に一度、もしくは必要に応じて週末になると、家のなかの物と対話させるというものがある。彼らは、ひとつひとつに手を触れて声に出して問うのだ。「本当にこれが必要だろうか?」と。本棚の本に触れる。「この本をまたいつか読むだろうか?」しまっておいた思い出の品々を眺める。「これを見て思い出すあの瞬間は、今でもわたしにとって大事なものだろうか?」家中の棚を開ける。「もうどれくらいこれを持っていて、使わないままでいるだろう?本当にこれからも必要なのだろうか?」師は言う。物にはそれぞれのエネルギーがある。使わないままでいると、エネルギーは淀んだ水のように家にたまる―ボウフラが湧き、濁りを作るにはうってつけの場所だ。よく気をつけて、エネルギーの流れをよくしておかねばならない。古びたものをいつまでも持っていると、新しい物がその力を発揮する余地がなくなってしまう。(p.96)
2013/03/30
65ページ
ジャーナリストのワグナー・カレッリがアルゼンチンの作家、ホルヘ・ルイス・ボルヘスを取材した。取材を終え、ふたりは言葉を超える言語や、隣人を理解するのにどれほど大きな能力が人間に備わっているのかについて語り合った。「ひとつ例を挙げよう」ボルヘスは言った。そして、彼は不思議な言葉で何ごとかを言い始め、言い終わると、なんと言ったかわかったか、と聞いてきた。ワグナーが口を開く前に、隣にいた写真家が答えた。「父なる神の祈りの言葉ですね」「ご名答」ボルヘスは言った。「フィンランド語で唱えたのだよ」(p.65)
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