
日露戦争、資金調達の戦い: 高橋是清と欧米バンカーたち (新潮選書)
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日露戦争の戦況の進展と市場(ロンドン公債市場、東京株式市場)の状況がパラレルに描かれていて、臨場感を味わえるので、400ページを超える分量も気にならずスラスラ読むことができた。
現代と比べると情報の伝達手段が劣る当時においても、金融市場が戦況を評価し、それが公債価格や株価に織り込まれる様子が大変興味深かった。また、具体的なデータが随所に示されており、とても貴重である。
本書の中心にあるは、冷静かつ戦略的な欧米金融マン達と、当時後進国であった日本を背負って、彼らと必死に交渉する高橋是清らが繰り広げる人間ドラマである。
通信手段、交通手段が格段に発達した現代においても、政治・経済を支えるのは生身の人間同士のリレーションである。筆者も指摘するように、ここに描かれている状況は我々にとっても単なる過去の歴史ではない。
本書は、表層的な数字や議論に惑わされることなく、物事を多面的に考える力を養うきっかけを与えてくれたと思う。

日露戦争を金融面からみた本。綱渡りだったんだと思った。このような本はとても興味がある