原理主義から世界の動きが見える (PHP新書)
この本の所有者
書籍情報
- ページ数:
-
293ページ
- 参照数:
- 59回
- 登録日:
- 2010/09/26
- 更新日:
- 2010/09/26
- 所有者:
-
northeast57さん
この本を共有する
📝 レビュー (northeast57さんのレビュー)
本来「原理主義」とは、キリスト教プロテスタントの一部の主張に名付けられたものであり、キリスト教固有の現象であることが、キリスト教、イスラーム、ユダヤ教のそれぞれについて詳細に議論されることによって、明らかにされていきます。
マスコミにより度々言及される「イスラーム原理主義」とは、「イスラーム過激派」、「イスラーム暴力派」を指すに過ぎないのですが、「原理主義」という言葉を使うことによって、イスラームそのものの問題であるかのような印象を与え、背景にある真の問題から目をそらせるものでしかありません。
イスラームとユダヤ教に関する議論は、かなり専門的な内容で、けして読み易くはありませんが、「原理主義」という言葉を安易に用い、分かったつもりになることが如何に危険で、大いに反省すべきことであることが理解できると思います。
AIが見つけた似た本
「原理主義から世界の動きが見える (PHP新書)」の文章スタイル、テーマ、内容を分析し、 類似度の高い本を10冊見つけました
PHPライブラリコレクション
山田 祥寛
PHPによる開発で欠かすことのできない豊富なライブラリ群について、それらの導入から活用までを具体的なサンプルアプリケーションと共に紹介。機能/目的別の構成で、実現したい事項から目当てのライブラリを見つ...
世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく
渡辺 健介
世界最高峰のコンサルティング会社で学んだ問題解決の考え方を中高生にもわかるように解説。学校では教えてくれない考える力のトレーニング。
Web API実践リファレンスブック
加藤 貴之
Web APIが世界的な盛り上がりを見せています。漢字変換からメイド喫茶検索まで、さまざまな機能をもったAPIが提供されています。本書では推薦度、人気度、容易度、汎用度の4つの基準で46個のWeb A...
本書は、そのとても「際物的」なタイトルに反し、中身は非常にアカデミックな内容です。著者は、何れも同志社大学神学部の研究者です。マスコミを中心に安易に用いられる「原理主義」とは何かということを、深く掘り下げて論じています。また、同様に安直に語られる、「一神教」が宗教対立を生み「多神教」が平和をもたらす、といった議論の粗雑さも明らかにされます。
本来「原理主義」とは、キリスト教プロテスタントの一部の主張に名付けられたものであり、キリスト教固有の現象であることが、キリスト教、イスラーム、ユダヤ教のそれぞれについて詳細に議論されることによって、明らかにされていきます。
マスコミにより度々言及される「イスラーム原理主義」とは、「イスラーム過激派」、「イスラーム暴力派」を指すに過ぎないのですが、「原理主義」という言葉を使うことによって、イスラームそのものの問題であるかのような印象を与え、背景にある真の問題から目をそらせるものでしかありません。
イスラームとユダヤ教に関する議論は、かなり専門的な内容で、けして読み易くはありませんが、「原理主義」という言葉を安易に用い、分かったつもりになることが如何に危険で、大いに反省すべきことであることが理解できると思います。