メニュー
空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)

この本の所有者

(4.7)
50人が登録
264回参照
2010年9月15日に更新

書籍情報

ページ数:
448ページ
参照数:
264回
登録日:
2010/09/03
更新日:
2010/09/15
所有者:
mak246 mak246さん

この本を共有する

内容紹介

事故原因の核心に関わる衝撃の事実を知り、組織ぐるみのリコール隠しの疑いを抱いた赤松。だが、決定的な証拠はない―。激しさを増すホープグループの妨害。赤松は真実を証明できるのか。社員、そして家族を守るために巨大企業相手に闘う男の姿を描いた、感動の傑作エンターテインメント小説。
Google プレビュー 書籍情報提供: Google Books
Google Booksで見る

📝 レビュー (mak246さんのレビュー)

評価:
5/5
レビュー:
実事件を題材に巨大企業のリコール隠しというテーマを扱いながらも、各キャラクターの背景や心情を丁寧に描いたリアルな人間ドラマ。財閥グループ内に於ける勢力抗争や同社内での部署間の軋轢、資金を巡っての銀行との駆け引きなど、経済小説としての要素は保ちながらも、非常に読みやすい表現であったりコミカルな部分もあったりするしでスムーズに小説の世界へと引き込まれていった。

ストーリー展開では赤松社長視点だけでなく、大企業に勤めるサラリーマンの立場や銀行の窓口担当者等々の視点からもそれぞれの関係性や動きが良く分かるように描かれていて、如何に赤松社長が窮地に陥っていくのか、そしてどのように中小企業の社長が巨大企業に立ち向かっていくのかを最大の見所になるように盛り上げられている。その過程で何だかんだの思惑・偽装・出世志向・スクープ等が渦巻くものの、次々に巻き起こるトラブルに翻弄されながらも家族、社員、遺族のために真実へ突き進んでいく赤松社長の熱い姿を描いた娯楽大作だったのではないだろうか。。。

一方の事件性では、実際の事件でもこのようなコトが行われていのたのかと思うと寒気がしてしまう。もちろん、この小説はフィクションだろうから全く同じ背景ではないだろうが、国交省への虚偽報告等のリコール隠しは本書のように企業営利や個人の利害を優先したが故の結果だったのだろうから。。。
しかも、たかが8年前の事件で既に世にもコンプライアンスって言葉が飛び交っていた時分に企業側のモラルがこの程度だったとは。。。確かにキレイごとだけでは済まない事情はどこの会社でもあるのだろうが、もう少し賢い経営判断ができる人はいなかったのだろうか…。本書にもよく出てくる"コンプライアンス"、その言葉を自分たちの都合の良い解釈で盾や逃げとして使われてるのは小説内だけではないので、現実社会でもモラルが低下しないような企業努力はしてほしいものだとつくづく思う。

…とまぁ、色々な意味で面白い作品だったし、何よりもこの内容にしてタイトルを「空飛ぶタイヤ」としたセンスも抜群な傑作であった。

読書履歴

2010/09/15 448ページ
2010/09/11 334ページ
2010/09/11 206ページ
2010/09/10 117ページ

ログインが必要です

この本をレビューしたり、読書進捗を記録するにはログインが必要です。

ログイン

AIが見つけた似た本

「空飛ぶタイヤ(下) (講談社文庫)」の書誌情報と、 この本を読んだ人の本棚から、 近そうな本を10冊見つけました

78.8%
空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

空飛ぶタイヤ(上) (講談社文庫)

池井戸 潤

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。ホープ自動車が出した「運送会社の整備不良」の結論に納得できない運送会社社長の赤松徳郎。真相を追及する赤松の前を塞ぐ大企業の論理。家族も周囲から...

68人 4.8
77.3%
架空通貨 (講談社文庫)

架空通貨 (講談社文庫)

池井戸 潤

女子高生・麻紀の父が経営する会社が破綻した―。かつて商社マンだった社会科教師の辛島は、その真相を確かめるべく麻紀とともに動き出した。やがて、二人がたどり着いたのは、「円」以上に力を持った闇のカネによっ...

20人 3
71.9%
BT’63(下) (講談社文庫)

BT’63(下) (講談社文庫)

池井戸 潤

呪われたトラックBT21号の運転手四人が次々と殺され、史郎が精魂を注いだ新事業も立ち行かない。すべては闇の住人、成沢が仕掛けたことだった。愛する鏡子まで成沢の罠に陥り、史郎は苦悩の選択をする―。一方の...

14人 4.5
71.8%
BT’63(上) (講談社文庫)

BT’63(上) (講談社文庫)

池井戸 潤

父が遺した謎の鍵を手にすると、大間木琢磨の視界に広がるのは、四十年前の風景だった。若き日の父・史郎が体験した運送会社での新事業開発、秘められた恋...。だが、凶暴な深い闇が史郎に迫っていた。心を病み妻...

16人 4.5
70.7%
不祥事 (講談社文庫)

不祥事 (講談社文庫)

池井戸 潤

トラブルを抱える支店を訪問し、指導し、解決する部署に異動になった花咲舞は、驚異の事務処理能力を持つ女子行員。特殊な習慣と歪曲したモラルに管理されたメガバンクに対し、歯に衣着せぬ発言力と、相手を張り飛ば...

14人 3.8
69.6%
仇敵 (講談社文庫)

仇敵 (講談社文庫)

池井戸 潤

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。エリートから地方銀行の庶務行員となるが、人生の豊かさを知る。だが、元ライバルからの電話が再び運命を揺るがす―。不正を知っ...

17人 3.3
68.7%
ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

池井戸 潤

大手ライバル企業に攻勢をかけられ、業績不振にあえぐ青島製作所。リストラが始まり、歴史ある野球部の存続を疑問視する声が上がる。かつての名門チームも、今やエース不在で崩壊寸前。廃部にすればコストは浮くが―...

26人 4.3
66.9%
新装版 不祥事 (講談社文庫)

新装版 不祥事 (講談社文庫)

池井戸 潤

ベテラン女子行員はコストだよ―そう、うそぶく石頭の幹部をメッタ斬るのは、若手ホープの“狂咲”こと花咲舞。トラブルを抱えた支店を回って業務改善を指導する花咲は、事務と人間観察の名手。歯に衣着せぬ言動で、...

19人 4
mak246
mak246 Lv.63

実事件を題材に巨大企業のリコール隠しというテーマを扱いながらも、各キャラクターの背景や心情を丁寧に描いたリアルな人間ドラマ。財閥グループ内に於ける勢力抗争や同社内での部署間の軋轢、資金を巡っての銀行との駆け引きなど、経済小説としての要素は保ちながらも、非常に読みやすい表現であったりコミカルな部分もあったりするしでスムーズに小説の世界へと引き込まれていった。

ストーリー展開では赤松社長視点だけでなく、大企業に勤めるサラリーマンの立場や銀行の窓口担当者等々の視点からもそれぞれの関係性や動きが良く分かるように描かれていて、如何に赤松社長が窮地に陥っていくのか、そしてどのように中小企業の社長が巨大企業に立ち向かっていくのかを最大の見所になるように盛り上げられている。その過程で何だかんだの思惑・偽装・出世志向・スクープ等が渦巻くものの、次々に巻き起こるトラブルに翻弄されながらも家族、社員、遺族のために真実へ突き進んでいく赤松社長の熱い姿を描いた娯楽大作だったのではないだろうか。。。

一方の事件性では、実際の事件でもこのようなコトが行われていのたのかと思うと寒気がしてしまう。もちろん、この小説はフィクションだろうから全く同じ背景ではないだろうが、国交省への虚偽報告等のリコール隠しは本書のように企業営利や個人の利害を優先したが故の結果だったのだろうから。。。
しかも、たかが8年前の事件で既に世にもコンプライアンスって言葉が飛び交っていた時分に企業側のモラルがこの程度だったとは。。。確かにキレイごとだけでは済まない事情はどこの会社でもあるのだろうが、もう少し賢い経営判断ができる人はいなかったのだろうか…。本書にもよく出てくる"コンプライアンス"、その言葉を自分たちの都合の良い解釈で盾や逃げとして使われてるのは小説内だけではないので、現実社会でもモラルが低下しないような企業努力はしてほしいものだとつくづく思う。

…とまぁ、色々な意味で面白い作品だったし、何よりもこの内容にしてタイトルを「空飛ぶタイヤ」としたセンスも抜群な傑作であった。

exotic_manifold
exotic_manifold Lv.56

keicotango
keicotango Lv.101

てしこ
てしこ Lv.10

NORI
NORI Lv.101

ふっくん
ふっくん Lv.19

m@i
m@i Lv.125

勧善懲悪。池井戸さんの話には多いが、悪の中にもいろいろな背景があってやっぱりワクワクさせられる。

ゆか
ゆか Lv.25

大企業の不正を暴く中小企業。赤松社長がすごくかっこよくてあっという間に読めた。門田の純粋さに感動。しっかいビジネスのリアリティもあって、テンポもよかった。爽快感があって、清々しい気持ちになれた。

Kota
Kota Lv.141

たかし
たかし Lv.28

横浜の母子事故を発端として明らになる大手自動車会社のリコール隠し。正義とはなにか?会社とは?おもしろくて一気に読めた本だった

グローバル検索

ReadNest全体から本やレビューを検索します