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本格小説 下

本格小説 下

この本の所有者

(5.0)
3人が登録
91回参照
2010年6月19日に更新

書籍情報

ページ数:
412ページ
参照数:
91回
登録日:
2010/06/19
更新日:
2010/06/19

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内容紹介

夏目漱石の遺作を書き継いだ『続明暗』で鮮烈なデビューを果たし、前代未聞のバイリンガル小説『私小説from left to right』で読書人を瞠目させた著者が、七年の歳月を費やし、待望の第三作を放つ。21世紀に物語を紡ぐことへの果敢な挑戦が、忘れかけていた文学の悦びを呼び招く。
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📝 レビュー (ぼんぼんさんのレビュー)

評価:
5/5
レビュー:
『日本版・嵐が丘』という設定に興味を持って一気読み。
本家の嵐が丘が「激しさ」ならば、この作品は「悲しみ」が強く印象に残りました。

悲惨な生い立ちから成り上がり、米国で巨万の富をつかんだ東太郎。
その太郎が生涯愛したただ一人の女性、よう子。
よう子を思って思って愛し続けて、殺したいと思うほどどうしようもなく大好きで、
よう子もそんな太郎を憎みながら愛し続けて、
ってなんか文章にするともぅめちゃくちゃだけど、
そんなめちゃくちゃなまでに惹かれ合った二人なのに、結果的に結ばれることはなかった。
アメリカに渡り、血のにじむような努力をして富も名声も手に入れた太郎なのに、
生涯大切に抱き続けたこの初恋だけは、最後までかなうことがなかった。
 
身分違いの恋も憎しみも生い立ちもなにもかも、全部ひっくるめて
ただ好きな人と一緒にいたかった。
ただそれだけなのに。
身分や時代の流れや宿命やらが太郎の前に立ちふさがるたびに、
行間から悲しみがほとばしってきて、胸がつぶれそうでした。
激動の歴史の中に、戦後の華やかさの陰に、ひっそりと取り残された幼い恋。
 
ずどん。とくる物語でした。

読書履歴

2010/06/19 412ページ

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ってなんか文章にするともぅめちゃくちゃだけど、
そんなめちゃくちゃなまでに惹かれ合った二人なのに、結果的に結ばれることはなかった。
アメリカに渡り、血のにじむような努力をして富も名声も手に入れた太郎なのに、
生涯大切に抱き続けたこの初恋だけは、最後までかなうことがなかった。
 
身分違いの恋も憎しみも生い立ちもなにもかも、全部ひっくるめて
ただ好きな人と一緒にいたかった。
ただそれだけなのに。
身分や時代の流れや宿命やらが太郎の前に立ちふさがるたびに、
行間から悲しみがほとばしってきて、胸がつぶれそうでした。
激動の歴史の中に、戦後の華やかさの陰に、ひっそりと取り残された幼い恋。
 
ずどん。とくる物語でした。

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