
チヨ子 (光文社文庫)
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最初の三作品はすごく面白かった!後のニ話は読むの疲れちゃったので星みっつ!


80~90年代の宮部さんの本はよく読んでいた。こんなにメジャーになる前の時代、『レベル7』とか『龍は眠る』とか。独特のストーリー展開と、主人公の心理描写の妙とか、すごく面白かった。しばらく「小説」というフィールドから離れてしまった(自分が)こともあって、久々の宮部本でした。
「いきなり文庫化」というのが話題のひとつらしいけれども、読み手としてはあまり惹かれない。短編集で、すぐに「オチ」が来てしまうところに、いまひとつ物足りなさを感じたけれども、心理描写や、テーマの発想はさすがだと思った。本書のテーマは、「超常現象を題材にした珠玉のホラー&ファンタジー」ということらしいが、全体を通じて、「ホラー」の感じはあまりしない。表題作「チヨ子」がそうであるように、「ファンタジー」という言葉の方が強く感じる。
アルバイトで着ぐるみを被ることになった大学生が、その着ぐるみの内側から見える世界は...そして、その「超常現象」体験から何を思い出し、自分の中に眠っていた何を引き出して、「現象」前の自分とは違う、言ってみれば本来の自分になっている...という爽快なストーリーである。
どの編にも、「死」という暗い、できれば避けたいテーマがある。それを直接、あるいは間接に経験した人物が主人公であり、その「重さ」を持ち合わせた心理が描かれる。自分がそういう立場になったことはないし、あくまでも「小説の世界」ではあるのだけれども、引き込まれる展開であることは確か。「読み進める」楽しさを、具現化する文章は、稀代のプロという感じですね。
重いテーマを扱っているけれども、読後感はサラっとしています。最後の短編は少しその「重さ」が強すぎたけれども、全体を通じての印象はそう。ただ、個人的には、宮部さんの小説は、いろいろな伏線が絡まりあって、最後の最後はどうなるのか、っていうワクワク感を楽しみにしているところがあるので、短編ではそのあたりがやや不満かも。「300ページあっても(続きが気になって)時間を忘れて読んでしまう」という体験を、も一度してみたいなあって、改めて思っちゃいましたね。
年頃の娘を持つ父親の話、インターネットからの情報がキーになる話、学生時代の、そのころだからこその行動が「答え」である話、改めてみてみれば、身近な題材でもあるわけですね。そこも「読む人の背景」とある程度合致してストーリーに入りやすい要因でもあるのかもしれません。小説家って、超一流の小説家って、すごいですね。
【ことば】...現代もので書いてたネタの方向を変えて時代もので書いたり...百均のお店で置き場所を変えるみたいな、そういうことをしながら書くのが楽しい。
著者自らの言葉です。ここら辺に「発想」の広がりがあるんでしょうね。既成概念にとらわれず、「置き場所」を変えることで新しいものになる。それらの根底には「書くことが楽しい」というマインドが ある。プロでなくてもできることだけど、プロゆえに実行していることでもある。

どれもいまひとつ。辛うじて最後の話


短編集。オカルトっぽい。「いしまくら」「チヨ子」「オモチャ」は宮部みゆきらしい。「雪娘」「聖痕」はタイプじゃなかった。

スティグマの話は凄い。改めていかにデスノートが稚拙か。また、チヨ子や雪娘の後味が好きだ。


安定の宮部みゆき。チヨ子が一番好きかな。































