
予知夢 (文春文庫)
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多分、ガリレオの第二弾作品??あんまり覚えてない。笑。

個人的には一作目の「探偵ガリレオ」よりも、科学的な難しさが薄くなっている気がする。面白い事には変わらないが、鮮烈さは一作目が上か。





物理学者、湯川教授の短編集。

第四章の「絞殺る」、第五章の「予知る」が好きです。

オムニバス。

本作については前作を上回る出来である。
前作では曖昧だった湯川学という人物の性格も定まってきており、草薙刑事との会話にも親密感が増した気がする。
さらに、事件の複雑さ、トリックにも深みが増し、小説としての全ての面において面白さが増した作品だった。
1.夢想る(ゆめみる):17年前からの運命
2.霊視る(みえる):殺害時刻に全く違う場所に現れた幽霊
3.騒霊ぐ(さわぐ):ポルターガイスト現象によって毎日20時に外出する怪しい住居人
4.絞殺る(しめる):工場に現れた火の玉
5.予知る(しる):向かいのマンションの女性が死ぬことを予知夢として見ていた
本作の内容はこの5つである。
私が最も気に入ったのは、4「絞殺る」と5「予知る」である。
「絞殺る」は他殺に見せかけた自殺の話で、トリックに弓を使っている。
予め首に引っ掛けた弦を熱によって切断し、あたかも絞殺されたかに見せかける、というものだ。工場長がこのトリックによって死を遂げたのだが、それには協力者がいる。それが工場で働く老人と妻である。
恐らく、何度も涙を流し合いながらの話し合いがあったのだろう。
夫が自殺することを許容した妻の度胸は計り知れない。妻として失格だと言われようと、工場長としてまた夫としてすべきことをさせてあげたその努力と苦しみに感動した。
「予知る」は生まれつきの体の弱さから部屋で寝込んでいる少女が夜中、目を覚まし窓の外に見える向かいのマンションを見ていると自殺する女性を見た。しかし翌日その女性はベランダで楽し気に話している。あれは現実だったのか、夢だったのか。
しかし、数日後その光景が現実のものとなり女性が自殺する事件が起こる。まさか、少女は予知夢を見たのか。
しかし、女性のその自殺は狂言であったことが判明する。何らかの要因により死ぬように見せかけた自殺用トリックが本物になったのだ。
これには、不倫が関係する。
AとBは夫婦である。AとCは会社の上司と部下である。BとCは不倫の関係にあり、Cにも妻がいる。AはDと不倫している。今回、狂言自殺を図ったのがDである。
DはBとCの関係を知り、Aと自分が上手く行くように協力しないとバラす、とCを脅してきた。Cは最初、協力していたがDの存在が目障りになってきた。そこで思いついたのが、狂言自殺を本物にする計画である。狂言はDが言い出したのだが、そこに技術者であるCの専門分野の材料を織り込むことで狂言を本物にできる。そうして存在を自殺に見せかけ、消した。
私が気に入ったのはこの複雑な、大人の卑しい部分が散在している状況でもあるが、予知夢を見たと騒がれた少女の最後の一言である。
「となりの家のおばちゃんと男の人が崖から飛び降りる夢を見た」
その日BとCは旅行に出かけたのだ。








































































































































