この本について
吉原の大火、「つる家」の助っ人料理人・又次の死。辛く悲しかった時は過ぎ、澪と「つる家」の面々は新たな日々を迎えていた。そんなある日、吉原の大火の折、又次に命を助けられた摂津屋が「つる家」を訪れた。あさひ太夫と澪の関係、そして又次が今際の際に遺した言葉の真意を知りたいという。澪の幼馴染み、あさひ太夫こと野江のその後とは―(第一話「残月」)。その他、若旦那・佐兵衛との再会は叶うのか?料理屋「登龍楼」に呼び出された澪の新たなる試練とは...。雲外蒼天を胸に、料理に生きる澪と「つる家」の新たなる決意。希望溢れるシリーズ第八弾。
みんなの評価
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4
3
2
1
レビュー

zooko012
2013年6月読了
我が親族一同がこぞって愛読しているこのシリーズ。本巻では、澪の恋の終わり、又次の死を乗り越えての佐衛兵との再会、御寮さんの新しいご縁の話が描かれる。この数巻の重かった雰囲気に、少し希望の光が差し、また、料理対決の要素もあり、読み心地がよい。ただ、心に残る言葉、美味しそうな料理という意味では、シリーズ初期に劣るかな。。待ちわびるシリーズであるということに何ら変わりはないのだが。