みんなの評価
レビュー
繕わない、生身の人間の叫びが・・・。受け止めるのは重かった。
最初チュウさんの島崎さんに対する気持ちが恋心としか思えなくて、なんとも違和感があって受け入れ難かったのだけれど、そうじゃなくて島崎さんはチュウさんたちにとっての希望の光だったのかな・・と読み終えた今は感じています。
島崎さん。仲間。帰る場所。家族。思い出。厳しい現実の中で、さまざまな希望の光が描かれていて、その光のためにみんなが戦ったり耐えたりしながら生きてて、そんな毎日こそが守るべきもの=人間の尊厳なのかな、と思いました。
の反面、精神病患者に対する世間の無理解も随所に描かれているのだけれど、そんな無理解に晒されているチュウさんたち自身が、同じ入院患者の重宗を「クズ」と切り捨て、まるで怪物扱いする様に強烈な皮肉を感じました。
理解できない存在だから怖い、怖いから遠巻きに蔑むことで「自分とは違う人間なんだ」と思い込もうとする。それはもう、どうにもならない人間の性なのか。
んー・・・こういうこと込みで受け止めなきゃいけないのか。重いな。
チュウさんが里帰りした場面と、演芸会の劇は泣けました。
いつの時代も、いくつになっても、母の愛は偉大ですな。。
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ぼんぼん
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