レビュー

zooko012
2017年4月読了
歌舞伎の家・芸に興味があり、芸道小説に目がない自分には、うってつけの小説。父を亡くし歌舞伎界の天才孤児秋司、彼の後見人となった女形荻太郎、その明るく屈託のないボンボンの少年俊介。荻太郎は息子のみならず秋司の才能に目をかけるが、秋司は歌舞伎界から失踪し、10年がたって・・。芸に対する厳しい目、親子の情などを丁寧に書き、吸い込まれるように読んだ。そして、子の親に対する思いが判明するラストシーンには落涙。彼らのその後が猛烈に読みたい。この作者の「サクリファイス」がそうであったように、続編を期待する。
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