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魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

京極 夏彦

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1件のレビュー

この本について

昭和二十七年、日本を震撼させた武蔵野連続バラバラ殺人事件。被害者たちの共通点を見出した作家の関口巽、雑誌記者の鳥口守彦、探偵榎木津礼二郎たちは事件を調査し、真実へと辿り着く。そして物語に終わりをもたらす黒衣の男が、魍魎の憑き物落としを始めるのだった――。

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レビュー

とくこ
とくこ
2014年5月読了
前回以上に謎解きまでの道程が長かった。
後半は筺ノイローゼになりそうになる。
話の畳み方は上手いけど、前作よりも畳み方の勢いと、ここに辿り着くまでの労力が見合わない気がしてぐったりした。
それから最後の久保の心境は説明臭くて鬱陶しさを覚えた。

今回は大人数で動き回り、その皆が陰鬱とした気持ちになる中で京極堂の影響を受けない榎さんの自由さに好感を持った。

京極堂がすごく常識人に感じる一冊。
視点移動が多くて群像劇っぽかったけど、群像劇としてはいまいち。
群像劇ではなく結末までの材料集めだったのかもしれないけど、やっぱりかったるさを感じてしまったな。
姑獲鳥を面白く読んだので、どうしても比べると批判っぽくなる。

だけど、ラストに行くに連れて気味悪く浮き上がってくる「魍魎の匣」というタイトルには脱帽。

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